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【ご報告(後編)】令和3年度自治体向け放課後研修会『これからの放課後を支える人材と育成~新・放課後子ども総合プランの課題とヒント~』開催

▼【ご報告(前編)】はこちら
https://npoafterschool.org/archives/blog/2021/10/33580/

【研修ダイジェスト】
■第二部:放課後を支える人材育成と連携事例 (事例紹介)

①放課後NPOアフタースクール直営拠点の事例と自治体支援
第二部の前半では、私たちが運営する放課後の現場から、学校施設の活用事例や子ども主体の環境設計など、具体的な取り組みについて動画を交えてご紹介しました。そして、このような環境づくりや運営を進める上で欠かせないのがスタッフの人材育成と制度設計です。
私たち放課後NPOアフタースクールも、スタッフの育成やスキルアップには日々多くの力や時間をかけて取り組んでいます。近年では、試行錯誤しながら積み重ねてきたノウハウや知見を評価いただき、首都圏だけでなく全国の自治体様からご相談をいただく機会も増えてきました。新規開校支援や体験活動の充実、人材育成など、その地域の実情に沿った仕組みや制度設計を一緒に考え、自走化に向けた支援を行っています。

★詳しい自治体支援メニューはこちら
子どもたちにとってよりよい放課後の場を実現するために、日々奮闘されている自治体のみなさまにとって少しでもお役に立てればと思います。まずはお気軽にご相談ください!

②自治体担当者様より 放課後事業の変革事例紹介
1.神奈川県鎌倉市 
第二部後半では、今年度連携協定を結んでいる鎌倉市より、一体型運営「放課後かまくらっ子」の導入経緯や推進状況を伺いました。学童の待機児童増加を背景に、約3年間で市内全小学校区で一体型への移行を完了した同市。待機児童ゼロを達成した一方で、学校施設の有効活用、一体型運営のノウハウ、スタッフとの目線合わせや財源確保など、他の自治体でも共通の課題感が多かったのではないでしょうか。その中で、放課後NPOアフタースクールと協働して良かった点として、多くの参考事例や知見を得られたことや、現場の意見を柔軟に取り入れながら解決に向けた取り組みを推進できている点などを挙げていただきました。私たちも来年度に向けて身が引き締まる思いですが、より良い運営体制や仕組みづくりを試行錯誤しながら一緒に考えていきたいと思います。
▼鎌倉市との協働の様子をお伝えする最新の活動ブログはこちら
https://npoafterschool.org/archives/blog/2021/06/32717/

2.兵庫県南あわじ市
今年度で協働3年目となる南あわじ市は「学ぶ楽しさ日本一」を掲げ、毎年数校ずつ一体型運営への移行を進めています。今回南あわじ市からは、市の概要や放課後事業のポイントをご説明いただいたあと、さまざまな体験プログラムについてご紹介いただきました。
また現状の課題としては、人材・活動場所・財源の3つの確保をあげられ、特に財源については新たな補助メニューがあれば子どもたちの活動の幅が広がり、より充実した事業拡充のカギになるとのコメントをいただきました。この点は私たちも強く共感するところなので、全国各地のみなさんの事例も合わせて、ALL放課後で国に届けられるようにしていきたいですね!
▼南あわじ市との協働の様子をお伝えする最新の活動ブログはこちら
https://npoafterschool.org/archives/blog/2021/08/33335/

第二部の感想を一部ご紹介します。

「各自治体様の取り組みは財源を示されていた点他、現実的な取り組みや行動に落とし込みやすく参考になりました。」(放課後運営事業(学童)関係者)

「先進市町村の取り組みや放課後NPOアフタースクールが取り組んでいる事例を動画で紹介していただき、想像しやすかった。」(教育委員会)

「事例を伺うことで工夫の仕方や発想に気づかされることがたくさんあり、とても参考になりました。」(教育委員会)

その他、「自治体の導入部分での政策サイドとのやりとりなど聞きたかった」(教育委員会)という声もいただいたので、今後の研修内容に反映していければと思います。

第三部:講評(文部科学省/岡貴子氏)
第三部では文部科学省の岡氏にご登壇いただき、研修全体への講評と今後国として注力していきたい項目についてお話いただきました。その中で、事業の質を上げていく際に財源がネックになっているという声から、国としても必要な財政支援を行えるようしっかりと努力をしていく、とのお言葉をいただきました。また、コミュニティスクールの設置を推進しているとのことで、私たちも関係各所との連携が柔軟に進むよう工夫を続けながら、子どもたちにとってより良い環境をつくれるよう丁寧なコミュニケーションを重ねていきたいですね。

最後に、全体を通して参加者のみなさんからいただいた感想をご紹介します!

「オンライン研修ということで参加しやすく、また実践者、識者のお話も伺えて非常に有意義でした。」(市区町村 教育委員会・放課後子ども教室管轄部署)

「明石先生の話に出てきた子どもの秘密基地を大人と共につくっているという側面の不思議さについて、放課後支援を積極的に担っていこうとする我々は、懐古的に過去の風景を求めるのではなく、そのような側面をどのように考え、向き合っていかなければいけないのか。今後の課題が見えてくる研修でもあるなと感じました。ありがとうございました。」(一部抜粋) (大学教員・保護者 )

「本市では、これからアフタースクールの開設に向けて取り組みを進めていこうとしているところですが、研修を通じて放課後を充実させることがいかに子ども達のために重要かを再確認することができました。子ども達のためにアフタースクール事業を着実に進めていかなければと決意を新たにすることができました。大変ありがとうございました。」(市区町村 放課後児童クラブ・管轄部署)

放課後の現場は何かと孤立しがちですが、今後も全国のみなさんとつながり、放課後の価値や意義について共に考え、理解・共感してくださる仲間を増やしていきたいと思っています。一人ひとりの力が社会を動かす大きな力になると信じて、子どもたちと一緒にトライアンドエラーを続けていきましょう!

▼今後のイベントのお知らせ
世界こどもの日にちなみ11月19日(金)に、子どもが主役のオンラインイベント「超アフタースクール」を開催します!詳細が確定次第、順次HPに掲載してまいりますので、ぜひご参加ください!

文・事業開発チーム/入山


本研修会は、日本財団様の助成により開催いたしました。

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