【STEAM教育】プログラミングの旅 教員研修・授業in三重県四日市市(研修2021/10/08・授業2021/10/14実施)
こんにちは。学生インターンの佐々です。秋は空が高く見えますね。
2021年10月8日(金)、三重県四日市市の小学校に「プログラミングの旅」教員向け研修を、14日(木)には子どもたち向けに授業をオンラインでお届けしました。今回の研修と授業は世界最大の半導体製造装置メーカー、アプライド マテリアルズ様と行いました。
8日に実施した教員向け研修は、「プログラミングの旅 」の授業を体験しながら、プログラミング的思考についての理解を深め、各教科や学習活動の中でプログラミングの要素をどのように見出し、取り入れるか、実践的なワークを通じて考えていただくものです。
まずはプログラミング教育が必要とされている背景について考え、どのようにプログラミング的思考と学校の授業を関連させることができるのか意見を出し合いました。
次に、プログラミング的思考を取り入れた授業案を各自が作成し、少人数のグループで共有していただきました。「これは抽象化になる?」「分解で考えると~」など早速、研修の前半で扱った単語も聞こえ、活発に議論をしてくださっている様子が画面からも伝わってきました。
ここで、研修で提案してくださった様々な授業案の中から、漢字の授業にプログラミング的思考を取り入れたアイデアをご紹介します。
まず複数の漢字を羅列し、「同じ部首」「同じつくり」などの共通点を見つけてもらいます。これは「一般化」の考え方ですね。そして、みんなで「漢字あてクイズ」を作ります。「草冠の漢字で、下に「早」という字がつくよ」などとヒントを出し、漢字に必要な字を探してもらうことで、「抽象化」の考え方になります。
クイズ形式で楽しく学べ、漢字が好きになり、部首やつくりに着目することで漢和辞典を上手に使えるようになるなど、まさに一石三鳥な授業ですね。
研修前には、
「プログラミング…難しいという感じです…。」
「具体的にあまり取り組んだことがないため、何をしたらいいのか分かりません。」
などプログラミング教育に対して不安の声も寄せられました。
しかし研修後には、
「日常の様々なところにプログラミング的思考が活用されており、それを子どもたちに実感を持って理解させる必要性を感じました。」
「算数のひっ算のやり方を説明してもらう場面でも使えそう」
というご感想をいただくことができました。
プログラミング教育を通して育みたい「プログラミング的思考」は日常や普段の授業の中に隠れています。そのことをまずは先生方が意識できるようになることが、「プログラミング教育」の第一歩なのかもしれませんね。
今回の研修を通して、プログラミング的思考を身近に感じていただき、授業づくりの参考となっていれば幸いです。
14日に実施した小学校向け授業は、
子どもたちにとって身近な題材を通じて、プログラミングに必要な論理的思考(プログラミング的思考)を楽しく学べる小学生向け授業です。
日常にあふれているプログラミングについて知り、身の回りのものとプログラミングを掛け合わせたらどんなものができるかを考えます。グループでミッションを解決していくことで、子どもたちの探求心を育むプログラムです。
▽「プログラミングの旅」について
まずは、「プログラミングとは何か?」をいくつかの体験を通して学んでいきます。
前半の体験として、子どもたちの日常でよく見かける「配膳」を題材としたミッションに挑戦し、「正しく命令する」や「作りながら直す」といったプログラミングの考えを学んでいきます。
そのミッションで登場するのが、給食ロボットです。ここでは、カレーを配膳する時、給食ロボットにどのような命令を出せば正しく配膳できるのかを考えていきます。命令が正しくないと給食ロボットはうまく配膳することができません。自分が給食ロボットになったつもりで、実際に手を動かし、正しく命令するとは何か、作りながら直すとは何かを考えながらミッションに挑戦していきました。
他にも、お楽しみ会や料理でも実はプログラミング的な考え方が使われていることを学びました。積極的に手を挙げ、友達の発言に対してもみんなで大きな拍手をしている姿が印象的でした。
最後に、プログラミングで実現させたいアイデアを考えます。その中から2つのアイデアを紹介します。
1つ目は、「ロボット製作ロボット」。人を助けるためのロボット、家事をしてくれるロボットなど様々なロボット製作します。「人の助けになるロボットを増やしたい」という想いから生まれたアイデアでした。このロボット1台で、様々な問題を解決してくれそうですね。
2つ目は、「部屋が散らかったら、すぐに掃除をしてくれるロボット」。カメラで部屋を見渡して散らかっている場所へ行き、自動で掃除をしてくれます。ホコリの場合は掃除機で、水がこぼれていたら雑巾でふくなど、条件に合わせて掃除の仕方も変化させます。実現したら多くの人の悩みを解決してくれそうですね。
今、身近にある自動ドアやタブレットなどは、昔の人の「こんなものがあったらいいのに…」というアイデアから生まれたものです。今回子どもたちが考えたアイデアも、実現する日が来るかもしれませんね。
そして、プログラミングやプログラミング的思考は、そのアイデアを形にする1つの「手段」です。今回の授業を通して、アイデアを形にし、未来を創る面白さを少しでも感じていただければ嬉しいです。
参加してくださった先生方、子どもたち、ありがとうございました。
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実施場所/三重県四日市市
実施日時/教員向け研修2021年10月8日、授業 10月14日
参加人数/教職員9名、 小学生59名
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文:佐々/ 学生インターン