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【ご報告】第1回放課後グローアップ研修「いま必要な放課後の形を考えよう」開催

日本財団の支援を受け今年度は4回シリーズにわたって、全国でよりよい放課後運営を目指す放課後現場スタッフの方向けに様々な勉強会・集いを開催いたします。(※年間スケジュールは本ブログの最後に記載)
5月28日(金)に開催した第1回にあたる今回は「放課後の意義と子ども主体の活動づくり」について。全国から150名以上の放課後現場の皆様と放課後NPOアフタースクールの直営現場スタッフが集い、子ども達が主役になる放課後の大切さ、その実現の難しさや苦労を交えた事例紹介を通じて、放課後のもつ意義・可能性を確認しあう時間となりました。

▼第1回目のご案内はこちら
https://npoafterschool.org/archives/news/2021/04/32079/

ご参加いただいた皆様には「他スタッフにも聞かせたかった」「有料でも資料や動画を見たい!」など嬉しいお声を多数いただきありがとうございました!

【研修ダイジェスト】
■第一部:有田祐介氏(開智学園総合部主幹教諭)× 平岩国泰(放課後NPOアフタースクール代表)対談
「未来を生きる子ども達に必要な力は、放課後で育つ」

放課後の持つ価値について、ゲストスピーカーに東日本大震災を機に教育者へと転身され、探求学習や子ども主体の学びの在り方について日々研究と実践をされている有田祐介先生をお迎えし、学校現場からみた放課後の持つ価値について語っていただきました。教育指導要領のある学校現場とは違う放課後では、「本物に触れられる」自由、「一人ひとりの個性を伸ばせる」余地がよりふんだんにあり、そこを活かしていくとよいということを学校の先生側から伝えて頂けたことは、私たち放課後を担う立場として非常に勇気づけられた時間でした。子どもの前に「大人が主体的でなければならない」という言葉も胸に刺さりましたね。大人は子どもの鏡です。

「先生の『放っておけば子どもは勝手に成長する』との言葉に勇気づけられました」(名古屋市放課後子ども教室スタッフの方)
「平岩先生と有田先生の対談、大変参考になり、また勇気付けられました。本物の大人を目指す、褒めるより気づく、さらに『気付きに行く』という言葉に、子どもの気持ちに寄り添い共感する姿勢を貫いていけばよいのだなと、改めて感じました。」(鎌倉市学童スタッフの方)

金言の数々でしたね。何かしてあげよう!と力みすぎず、信じて斜め後ろから見守る大切さを改めて感じた対談となりました。

■第二部:放課後にできる子どもの自主性を育む活動とは(事例紹介)
子どもが主役の放課後、主体性の大切さ、自主性を育む活動。これらの重要性はわかってはいても、
・どこまで子ども達に主導権を渡すの?
・大人の関わり方は?
・感染対策や各種制約の中で何ができるの?
・低学年しかいない中で難しい
・スタッフの意見が違う

等々、事前アンケートでは様々な疑問・現場での課題感の声が寄せられました。私たちの現場でも一つひとつの活動やうまくいっているように見える運営の裏側では日々の研鑽、苦労、そしてスタッフの子ども達への想いから、ありたい放課後の形への意識合わせのたゆまぬ努力があります。

第二部では、そういった時間をかけて積み上げてきた現場の背景や課題感、乗り越えた先に見えたものなど苦労話も踏まえて、当団体の運営する6つの放課後現場の実戦事例を各担当スタッフよりご紹介しました。

【事例発表】放課後NPOアフタースクール 松盛雅香(千葉市・一体型施設 責任者)
「まずは大人の意識あわせから」子どもと大人が対等な関係に。

子ども達に対して十分なスタッフ数が確保できない、という現場は少なくないと思います。しかし、大人の意識や子ども達との関わり方を少しずつ変えていくことで、子ども達同士で主体的に遊びを創っていけるようになり、大人の余計な手もかからなくなります。その大前提として、どんな放課後の場にしたいか、子ども達にとってどういう場がよいのか、スタッフみんなの意識合わせに時間をかけることの大切さを、3年かけて現場改革を成功に導いた責任者の松盛より熱くお伝えさせていただきました。

▼その他各拠点からの事例はこちら
1.低学年でもできる、継続的な取組みダイジェスト
2.子どもの「やりたい!」に応えるあそびづくりとタイムスケジュールの工夫
3.毎日のルーティンを子どもたちに任せる"自力チャレンジ"苦労と成果
4.廃材や豊富な材料・見せ方でワクワクする環境を!放課後だからこそできる熱中工作ラボ
5.SDGs@放課後 4年目の挑戦

「まず大人が意識を変えて行くという点には、その通りだなぁと同感です。子ども達の”これがやりたい”という声を聞いて、それをひとつでも多くプログラムや活動のスタンスに取り入れていきたいと思います」(千葉市放課後子ども教室スタッフの方)
「事例報告でのプレゼンも大変わかりやすく、職員のレベルの高さがうかがえました。良い意味で少々カルチャーショックをうけた研修でとても良かったです。」(福島県放課後事業スタッフの方)

嬉しいお声をありがとうございました。放課後スタッフの方の数だけ、子どもの数だけ多様なエピソードがあると思います。次回以降も失敗談も含めて皆様といろいろな事例や情報交換ができればと考えております。
最後は全体を19組に分けて、少人数のグループで各現場について、語り合う時間を設けました。

■第三部:ケース検討・共有会
ファシリテーター:放課後NPOアフタースクール エリアサポーター 村﨑理恵
子ども達にとってよりよい放課後の場にしていくためには、面白いプログラムがあるだけでなく、まずはスタッフ同士の想いやビジョン、共通認識を持っていく大切さを、爽やかな青空の下のサイクリングに例えて改めて確認しました。楽しいサイクリングも無法地帯の無秩序では事故が起きてしまう、とここではチャットにたくさんの声もいただきました!


ここから、1グループ2〜3名程に分かれ、それぞれ自分達の現場では大人・子どもの笑顔につながるための「チームが目指す願いの一致」「安心安全な場」「子ども達との共通ルール」がどういう状態にあるか、そして「一人ひとりの好きを見つける・認める」チャレンジができているかということについて信号機の自己診断をもとにグループディスカッションを行いました。対話を通じていただいた声を少しご紹介させていただきます。

「クラブ指針をしっかりと定め、チーム一丸となるために、非常勤職員とより話し合いの場を持ち、擦り合わせをし、共通認識を増やしたのちに、ルールの共通化を図っていきたいと強く感じました。」(東京都放課後運営スタッフの方)
「今日は3人のグループでお話をさせていただき、受け身ではなく自分も皆さんと同じように参加者の一員だと感じられたことも嬉しかったです。」(埼玉県放課後運営事業者の方)
「意見交換もZoomならではで、全国の方とお話ができるのでいつも新鮮で今日の仕事もやる気アップです!」(福島市放課後スタッフの方)
「自分のところでもスタッフとの対話を時間をかけて行いたいと思いました^_^」(東京都NPO法人の方)

個々の対応の仕方は違っても私たち大人、スタッフが思う方向性を同じにしていくこと、共通の価値観を持つこと。それは簡単ではありませんが放課後の場を創っていく上でとても大切であり、私たちの団体も最も時間をかけているところです。そのことを皆さんと共有できたこと、対話できたことが本当にありがたく嬉しい時間となりました。また話し足りなかったというお声も多数あり、「他のことも聞きたかった」、「コロナ禍で制約ある中でどうしているのか?」という、運営での悩みや課題感もたくさん出していただきました。(十分なお時間が取れずに申し訳ありません!)7月のスピンオフ会でもアフタースクール現場スタッフも多数参加させていただきますので、そこでぜひ状況共有・情報交換をさせていただければと存じます!

「意欲・志のある仲間がいることを知り、放課後事業に希望が持てた。意欲が湧いてきました」(名古屋市放課後運営スタッフの方)

勇気づけられる心強いメッセージ、ありがとうございます!私たちも同じ気持ちでおります。全国の皆さんとつながって放課後の在り方を共に考え、情報交換をしながら 放課後から社会を変える、という意気込みで放課後の価値向上にも邁進したいと思います。
また一緒に頑張りましょう、すべては子ども達のために。
次回もよろしくお願いいたします!

文・放課後NPOアフタースクール チーフマネジャー 有坂絢子

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