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【トキワ松学園アフタースクール】子どもたちの色々な「一歩」を、どんな角度からも応援したい

こんにちは!トキワ松学園アフタースクールです。
トキワ松では、アフタースクールという場所が子どもたちの安心できる居場所であれるよう、常日頃から想いを持って運営しています。

そんなトキワ松学園アフタースクールで最近大人気なのが、LaQ(ラキュー)!

LaQとは、いくつかのジョイントパーツをつないで平面・立体・球体がつくれるパズルブロック。細かいパーツをパチンパチンとつないで色々な生き物などの作品に仕上げるのですが、出来上がる作品が見事な出来映えなんです。

出来上がりが素晴らしいので、「せっかくだから写真を撮ろう!」とスタッフが声をかけるようになり、今では完成すると子どもたちの方から「写真撮って〜〜!」と声がかかるようになりました。


ある日のこと、一人の男の子がそうっと、LaQで作った作品を見せにきてくれました。
この男の子はとってもシャイな子で、特に大人の人と話すのがとっても苦手な男の子。
もちろんスタッフ(大人側)からは常に声がけやアプローチをしていますが、自分の思ってることや感情を言葉にするのが苦手で、自分からスタッフに対して積極的に声をかけたりアクションしたりすることは、ほとんどしたことがない子でした。

その子が出来上がった作品を持って、みずから見せに来てくれたのです。
自分からこうして作品を見せにきてくれるのは、初めてのことでした。

「○○くんが作ったの?」とたずねると、その子は「ウン」とうなづきました。
「とっても上手にできたね!見せてくれてありがとう!」と伝えると、もじもじして何か言いたそうなお顔・・・

(あ!)と思い、「写真撮りたい!?」と聞くと、彼は力強く、コクリ!と頷きました。

スタッフの心の声)
すごい!○○くんが自分で思ったことを行動に移して、大人に対して自分から思いをアピールすることができた!!

そのことが本当にうれしくて、「OK!!撮ろう撮ろう!!笑顔でね!」と写真を撮り、
「見せにきてくれてありがとう!また出来たら持ってきてね!写真撮ろうね!」と伝えました。


しばらくの後、今度はアフタースクールで『コマ大会』のイベントを開催する日のこと。
コマ大会までまだ時間があり、子どもたちに詳細を伝えていない状態で、ホワイトボードに『コマ大会』の文字だけが書いてありました。
そのホワイトボードをじっと見ていた前述の男の子が、またまたそうっと近づいてきてトントンと腕をたたきます。
「どうした?」と聞くと、ホワイトボードを指差し、『あれ、やりたい・・・』と今度はわたしの目をしっかり見て、伝えてくれたのです。

スタッフの心の声)
すごい!やりたい気持ちを、今度は言葉で、ちゃんと相手に伝えることができた!

前回から更に一歩進んで行動できたことにまたまた感激し、「やろうやろう!!もちろんOKだよ!!あとでやりたい人〜!って聞くときがあるから、その時に手を挙げようね!!伝えてくれて嬉しいよ!」と笑顔で伝えました。

かくして、その日出場した彼は、見事に部門賞2位を獲得したのです。

会場から戻ってきた彼は、誇らしげに賞状を見せてくれました。
その結果ももちろん素晴らしく嬉しかったのですが、参加する前の彼の一歩にこそ、盛大な拍手を贈りたい...、そんな気持ちでもありました。


できないことができるようになる過程や領域には、それぞれのスピードや特徴があり、ひとりひとり、それぞれ違います。
でも、違うからこそ【素晴らしい特性、個性】がそこにあると言えるとも思います。
「早い・遅い」や「得手・不得手」だけでは測る事の出来ないその子の個性や特性が、そこに光る。それを、大事にしたいと思うのです。

うまくできないこと、自信のないこと、不安なこと、一歩が踏み出せないこと、
それをひとつずつ、一歩ずつ、踏み出して、トライしている子どもたちの姿に、いつも胸が熱くなります。
トライするのはいつだって子どもたち。
わたしたち大人は、その背中をそっと見守ることしかできません。

せめてアフタースクールという場所が、子どもたちの安心できる、一歩を踏み出そう!と思えるような空間、居場所であるように。
そして、失敗しても、いつだって戻ってエネチャージできるような居場所であれるように。

子どもたちのあらゆる「一歩」を、どんな角度からも応援できるようなアフタースクールであれるよう思いを込めて
明日からもまた、子どもたちと毎日を紡いでいきたいと思います。


文・トキワ松学園アフタースクール/前川

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