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【しのわくスクール】「放課後はみんなでいっしょにつくる!」みんなが憧れるリーダー、マイスターに挑戦中!

忍岡小放課後子供教室「しのわくスクール」では、「一人一人が主役~いっしょにつくろう~」をビジョンに日々活動しています。大人企画の活動や外部講師に教えてもらうプログラムももちろんありますが、メインは子どもたちが自由に行う日常の遊びです。

日常の遊びの中で大切にしているのは、大人が一方的にルールを決めたり、トラブルの解決策を提示したり、なんでもやってあげるのではなく、あくまで子どもたちが自分たちで過ごし方を決め、自律して遊べるようになること、そして大人だけでなく子どもたちも主体的に放課後の場づくりに参加できるようにすることです。

その仕組みづくりの一つとして、しのわくスクールでは「マイスター」という制度を設けています。

マイスターとは、しのわくスクールでできる様々な活動の中で、周りのお友達に教えてあげたり、他の子どもたちの憧れになったりするぐらいその活動を極めた「専門家」の子どもたちに授与される称号です。「自分ができる・楽しい」にとどまるのではなく、「他のお友達に楽しんでもらう」や「みんなが楽しむために」行動できることが、マイスターの大事なポイントです。

「KOOVマイスター」「Scratchマイスター」「工作マイスター」など日常にある遊びに紐づいたマイスターが全部で7種類あるのですが、今日はその中でも「外遊びマイスター」に挑戦している子どもたちの活躍をご紹介します!

しのわくスクールでは毎日外遊び(校庭または体育館)に出ていて、子どもたちも大好きな時間です。外遊びに行くために来た!という子どもたちもたくさんいます。そんな外遊び時間をリーダーとしてまとめてくれる存在が、外遊びマイスターです。

外遊びマイスターを取得する条件は
① スタッフのかわりにみんなを並ばせ、外遊びのルールを確認し、遊びを決めるのを10回以上やったことがある。
② 外遊びでチーム分けやルール決めを5回以上リードしたことがある。
③ 外遊びで、みんなで楽しくあそべるように声がけや努力ができる。
の3つです。

外遊びが大好きな子どもたちが、みんなが楽しめる時間にしていくためにマイスターに挑戦したい!と手を上げてくれました。「自分はマイスターに挑戦しているから、しっかりしなきゃ」と、責任をもってみんなをまとめてくれ、周りの模範となるような行動を取ろうと努力してくれています。

マイスター挑戦者たちはまず、時計をよく見て、他のみんなに先んじて外遊び時間の5分前になったら各活動部屋を回り、「外遊び行くよ!」「水とう・帽子は必ず!」と声をかけます。そのあと、廊下にみんなを並ばせて校庭・体育館に向かいます。水筒を置いたら、一度全員を座らせて、みんなからどんな遊びをしたいのかを聞き、みんなが安全に遊べるよう遊びごとに場所の区分けをします。

今まではこの一連の流れを全部大人がやっていたのですが、今ではマイスター挑戦者たちが率先してやってくれています。他にも、遊びでけんかになったときにルールの再確認をしたり、「こうしたらもめずに遊べるのでは?」と提案したりするのもマイスター挑戦者の仕事です。

みんなに大人気の外遊び時間ですが、集団遊びでかつ運動という遊びの性質上、以前はトラブルも多く、ドッジボールやハンドベースボールの時にルールを守れなかったりお友達が嫌な気持ちになるような言葉をかけてしまったりして、悲しい気持ちになる子どもが出てきてしまうこともありました。

マイスター挑戦者の子どもたちが外遊びの時間をリードしてくれるようになってから、「この時間はみんなで一緒につくる時間」という雰囲気が他のみんなの中にも芽生えていきました。昔は子どもたちを仕切ったりトラブル仲裁をしたりするのに動いていたスタッフも、今では子どもたちが自分たちで遊びをリードしてくれるので助かっています。

マイスター挑戦者のみんなも、最初からすんなり条件をクリアできていたわけではなく、遊びの中でみんなが言うことを聞いてくれない時や思い通りに行かない時に声を荒げてしまったり、遊び途中で自分勝手なことをしてしまったりすることもありました。

ですが、根気強く毎日毎日マイスターに挑戦していく中で、少しずつみんなのリーダーとしての振舞い方を身につけ、全員をまとめるために自分の感情や主張はいったん我慢したり、みんなへの伝え方を工夫したりと、成長しています。

外遊びは、子どもたちが協力する力やお互いを思いやる心など様々なことを身につけて行く大事な時間です。放課後ならではの異学年で交流できる時間でもあります。マイスター挑戦者のみんなのおかげで、ますます充実しみんなが楽しめる時間になってきているなと感じています!

しのわくスクールでは全ての活動において、このように子どもたちが大人任せ・他人任せにせず、自ら楽しみ、他人を思いやりながらみんなで一緒に作っていく場所でありたいと願い、マイスター制度が子どもたちのリーダーシップや「みんなでつくる」のビジョンを叶えるものであってほしいなと思います。

大人である私たちスタッフも、子どもたちになんでもやってあげるのではなく、子どもたち自身の中に秘めている力を引っ張り出せるように、隣で伴走と対話を続けていきます!

文・忍岡小学校放課後子供教室/白

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