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”気持ち”を分かち合おう~自分らしく過ごせる放課後へ、対話のワークショップ~

こんにちは、事務局の栗林です。

今日は、3月中旬のある日、都内のアフタースクールで対話のファシリテーターさとちん(渋谷聡子さん)をお迎えし、「ダイアログカード for All」を使って実施した対話のワークショップの様子をご紹介します。

■ダイアログカード for Allについて
放課後NPOアフタースクールが、渋谷聡子さん、京都市立葵小学校の先生方と共同開発した対話型ワークショップで活用できるカードセット。子どもから大人まで使用できるよう試行錯誤の末完成した本カードは、それぞれの感情やニーズを対話の中から導き出すことができ、学校・放課後・家庭など場所を問わず、いろいろな場面での活用が期待されます。

"さとちん"こと渋谷聡子さん

子どもたちに思い思いの自分らしい放課後を過ごしてほしい、と私たちスタッフは日々願っていますが、学校でもどこでも教えてもらえないことがあります。それは「自分がどうしたいか」
本当は自分がどうしたいか、まっすぐに誰かに伝える事って実はとっても難しい。
「あなたはどうしたい?」その手がかりを教えてくれるのは”気持ち”です。

今日はみんなの気持ちをいっぱいおしえてほしいなぁ。今日のあなたの気持ちは何色?そんな質問から、大人も子どもも混ざりあって、自分の今の気持ちに近い色を選んで、今の気持ちを全員でわかちあうところからスタートしました。


さらに、色から導き出されたそれぞれの気持ちついて、しっくりくるものをダイアログカード(感情カード)の中から選びます。


今の気持ち、どんなできごとがあったからその気持ちになったのかな?


自分の気持ちの奥にある、本当に大事にしたいことはなんだろう。子どもも大人も一緒になって対話を重ねました。

-新たに責任ある仕事をすることになって、ドキドキして不安な気持ちだよ。
現場スタッフがそう吐露すると、子どもたちから彼女が本当に大切にしたかったであろうもの、今必要だと感じるもの(ニーズカード)を渡してあげました。
「支え・助け」「成長」「自分らしさ」「自分で選ぶ」などが手渡され、気づきや納得が生まれて晴れやかな気持ちに。

-友達に嫌なことをされて腹が立ってむかついたよ。
本当に大切にしたかったのは「自由」と「平等」。

-家族でけんかをして悲しい気持ちになったの。
本当は「愛」と「思いやり」がほしかった。

カードを囲んで話す短い時間の最後は、普段は誰かに話すことのない気持ちや本当は大事にしたかったことがポツリポツリとあらわれ、みんなで受け取る、そんな時間になりました。

今回のワークショップで使った「ダイアログカード for All」は、前述のとおり子どもから大人までだれでもどこでも実践できる対話のカードを作ろうと開発されました。私たちはカードのデザイン、制作ディレクションで関わらせていただいたのですが、実はカードの後ろのデザインがあたたかくてとっても素敵なのです。


大人も子どもも、色んな気持ちを抱えて忙しく過ごす中で誰かに話を聴いてほしいとき、棚に置かれたこのカードを広げると誰かが気持ちを受け取ってくれる。どんな気持ちも、どんなあなたも、この場に出していいんだよ。このカードを通して、そんな願いを分かち合えるよう今後も放課後での実践を重ねてまたどこかで皆さんにご報告できればと思っています。

本ワークショップを受けて、「今回は低学年の子たち中心に普段では聞けない子どもたちの心の声を聴くことができたけど、3年生以上の子たちの声もかき消されがちだからもっと聞いてみたいね」と現場スタッフ同士で話しており、4月には3年生以上向けに<どんな放課後の場所だったら居心地がいい?>と対話カードを使って話してみようかと相談しています♩今後の展開がとっても楽しみ!

今回、この素晴らしい時間を一緒につくってくださった渋谷さん、本当にありがとうございました!

【感謝を込めて】広く遠くへ、想いをつなげる
本プログラムの開催、および「ダイアログカード for All」の開発は三井住友カード様「タッチハッピープロジェクト」の助成により行うことができました。今後もより多くの子どもたちに本カードを活用した大切な時間をつくっていきたいと思います。
「タッチハッピープロジェクト」で応援くださった皆様、株式会社三井住友カード様に深く感謝申し上げます。

文・事務局 システムデザインチーム 栗林

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