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届け、全国の学童保育へ!「オンラインアフタースクール放送局」活動中!

日本全国の98%超の小中学校が3月2日より休校になりました。これ以降、多くの子どもたちが8~19時という長い時間を放課後児童クラブなど、放課後の居場所で過ごしています。不安定な毎日に子どもたちのストレスもたまり、怪我やトラブルのリスクが高まっていると同時に、感染症予防のための活動制限の影響もあり、学童保育現場で働くスタッフの間でも子どもたちの過ごし方についての不安が高まっています。そんな中、子どもたちやスタッフの負担を軽減するため、「オンラインアフタースクール」を手作りで開催しています。
 「オンラインアフタースクール」は パソコンやタブレットのオンライン会議サービスを利用して複数の学童保育現場をつなげ、なぞなぞクイズをしたりサイエンスクイズをしたりすることを通じて、遠隔地の子どもたち同士の会話でのコミュニケーションを楽しむオンラインプログラムです。
配信側のスタッフも受け手側の現場スタッフもオンラインコンテンツの経験はほぼありませんでしたが、まずは弊団体の運営する現場を対象に、試験的に実施をしてきました。こうして模索をしながら始まった「オンラインアフタースクール」ですが、回を重ねるごとに子どもたちのコミュニケーションが生まれる楽しい場になってきています。

ある子どもが「みんなの学校には面白い先生がいる!?」と質問をすると、離れた現場の子どもたちが「いるいる!」と物まねを交えながら先生の紹介をし始める。子どもが自分で考えたジェスチャーゲームのお題の答えを、遠く離れた子が言い当ると大歓声が上がる。などなど。

オンラインでのつながりを通じて、「自分の思いを表現し、誰かに届く」という、コミュニケーションの素朴な楽しさを感じられる時間が生まれています。こんな時間を全国の子どもたちにも届け、各地の学童保育を支援したい。そう考え、少しずつ全国の放課後へ支援を広げています。
3月19日には岩手県釜石市、大阪府泉大津市と東京、千葉の子どもたちをつないでの「オンラインアフタースクール」を開催しました。
開始直後、釜石の子どもから「ほかの学校の子たちにクイズを出したい!」とリクエストが。

「三鉄(南三陸鉄道)の全線開通は明日?マルかバツか!?」。
「答えはマル〜〜〜!」

南三陸鉄道は2011年の東日本大震災と昨年の台風で被害を受けた、釜石の象徴です。復旧作業が続いていたこの鉄道の再開が、釜石の子どもたちにとって、他の地域で暮らす友達にぜひ知らせたいニュースでした。
その後、お互いの街のいいところを紹介したり、「桜はもう咲いている?」という素敵な質問が贈られました。
このかけがえのない時間は、子どもたちにとっても大人たちにとっても印象に残る時間となりました。

まだまだ始まったばかりのオンラインアフタースクールの取り組みですが、離れた学童保育の子どもたち同士のコミュニケーションが生み出す可能性を目の当たりにし、今後も新しい可能性を追及していきたいと考えています。一方で、放課後の居場所にオンラインコンテンツを届ける上での課題もあります。
それは、受け手となる学童保育現場のオンライン環境の不十分さです。

低予算で運営せざるを得ない学童保育の実情から、満足なオンライン環境のある現場は少数(あっても有志で導入されていることがほとんど)で、多くが「タブレットやPCがない」「Wi-Fiは一応つかえるはずなんだけど電波が悪くて接続できない・状態が悪い」「機器はあるが使い方が分からない」などの問題を抱えています。

休校期間中には沢山の優れた小学生向けのオンラインコンテンツが無料公開されました。素晴らしい支援の力ですが残念なことに、十分なオンライン環境のない放課後児童クラブ(学童保育)で過ごす子どもたちには、これらのコンテンツがなかなか届かなかったようです。

また個人の利用が想定されたものであるため、複数人数で参加するものでなかったりと現場とはマッチングが難しい状況がありました。

学童保育に通う沢山の子どもたちが、オンラインでの可能性に触れられる機会を作るためにも、タブレットやWi-Fiなどの環境整備が急務だと考えています。

一方で予算の問題、デジタル機器について詳しい人がいないなど、毎日長時間子どもたちと接しながら現場をなんとか運営する全国の学童現場が自前でオンライン環境を整備することは難しいのが現状です。
より多くの学童保育にオンラインの可能性が届くよう、ご賛同の声やご支援を集めております。
皆様のご支援・ご協力を心よりお待ち申し上げます。

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