【国際】BUSHIDO 2016 2日目 日本の文化を学ぶ②
こんにちは!学生インターンの倉島です。
前回に引き続き、品川区協働提案事業である、「Bushido おもてなしプロジェクト」についてご報告させていただきます!
2日目は、1日目に学んだ日本文化に関することを振り返り理解を深め、講師の方々と一緒に実践練習を行いました。
------------空手-----------
空手グループのみんなは、まず初めに前回勉強したことを振り返り、その中から自分たちが外国人に何を伝えたいかをそれぞれ考えました。
先生からレクチャーを受けるのは今日で最後だと聞いて、前回ノートを取りわすれてしまった子どもたちは少し焦りを覚え、とても真剣な表情でお話を聞いていました。
スポーツと武士道の違いや、「道」の概念、そしてその歴史についてなど、勉強になるお話をたくさん聞き、必死にノートを取る子どもたちの姿が印象的でした。
そして今度は、「型」の実践です!
基本の型を4つほど伝授していただきます。「中段正拳突き」「中段下突き」「回し突き」「下段回し蹴り」です。
型をとる際に重要なポイント、は基本中の基本である、声出しです!
「大きな声で短く、はっきりと声出しをすること!」
「いちっ!にっ!さんっ!」
3年生の男の子が声出し担当となって、みんなで10回ずつ型の練習をしていきます。構えがビシッと決まっていると、格好いいですね!
普段は剣道を習っている彼、さすがです。とってもいい声で1年生を引っ張っていました!
「腕を引くときは素早く!」
「止まることを意識して、メリハリをつける!」
講師の新倉先生は、限られた時間の中でたくさんの的確なアドバイスを与えて下さいました。みんなの構えや型がどんどん磨かれていく様子が、素人の私にも見て取れました!
最後に、改めて2日間の振り返りをおこない、それぞれが最終日に、ゲストの方に何を伝えたいか、自分が何に感動したかを共有し合いました。
これで、それぞれが発表当日になにを話すのか、ある程度明確になったはず。
お兄さんのように親しく接してくださった新倉先生のためにも、中学生3人組、一丸となってプレゼンに挑みます!
当日の発表が心から楽しみです!
------------だし-----------
だしコースの発表ではまずはじめに、
昆布、シイタケ、干しエビ、煮干し、など色んな食材からひいただしの飲み比べをしてみました。
味の違いをしっかり味わったところで、
「昆布の種類何があったか覚えてる?」と突然昨日の復習!
「利尻・・まこんぶ・・」などしっかり覚えていたこどもたち。
次に種類と含まれる栄養の勉強をしました。
昆布にはグルタミン、かつおにはイノシン酸が含まれていて、
このふたつを合わせると8倍のうまみになるのだそうです。
昔の人たちは舌の感覚だけでこのうまみを考えてあわせだしを作っていたそうです。
そして本日の醍醐味である、お吸い物のお話を聞きました。
お吸い物は、椀だね(中心となる具)、吸いつま(椀種を引き立てるもの)、吸い口(香りを楽しむもの)の3点セットで成り立たせることが基本だそうです。
日本の料理人は、日本特有の四季に合わせこの3点セットを合わせたり、おすいものを入れる器にもこだわったり、香りが逃げないようにふたを閉じ、その日のご飯の最後を飾る、1番おいしいタイミングで味わってもらえるように見計らってお客さんに出すのだとか。
おいしい合わせ出汁で作られたお吸い物1つにたくさんの人の思いがつまっている、
日本人らしい、まさに「おもてなし」の心が表れているのだそうです。
説明を聞いた後、実際にあわせだしをとってお吸い物をつくりました!
先生はひく時間や温度調整によって、味が微妙に変わってくるとおっしゃっていました。
皆慎重にタイミングをみはからってだしをとります。
完成したお吸い物!!香りを楽しみ、じっくり味わいました。
みんな心なしか背筋をピンとし丁寧に飲んでいるようでした。
最後に、世界のスープと日本の出汁の違いを教えて頂きました。
世界のスープに比べ、材料が少なく、時間が短く、健康的。なんて誇らしい料理なんでしょう!
こどもたちはみんな丁寧にメモをとっていました。
2日間お世話になった先生にお礼を言って授業が終了しました。
終わったあとは今日のまとめを皆でしました。今日の復習や、どんなポイントでプレゼンするか、子どもたちなりに話し合っていました。発表が楽しみです!
------------茶道-----------
2日目は、昨日の振り返りから始まりました!
それぞれの覚えていること、印象に残っていることを発表しました。お菓子の種類についてや掛け軸など季節を表現していることが最も印象に残ったようでした。
振り返りの後は茶室に入り、
「本日も宜しくお願い致します。」と真のお辞儀で講義が始まりました。
2日目は「お茶会」からスタートです。
お茶会では、ただお茶を飲むだけでなく、招待してくださった方がどのようなもてなしをしてくれているのかを茶室に飾ってある掛け軸やお花を鑑賞し感じるのです。
掛け軸、お花の前に座りじっくりと鑑賞します。「お花は何が飾られているのだろうか?」「軸に書いてある言葉から何を感じるだろうか?」など相手のおもてなしの心を感じます。
そして、お茶を淹れる際に使う道具も観察をします。
お抹茶が入っている棗(なつめ)には、何が描かれているのだろうか。など
たくさん鑑賞するものがありました。
その後は、お茶を淹れました。
今回は自分がたてたお茶を自分で飲むのではなく、相手を決め、その相手のためにお茶を淹れました。
お茶を淹れてもらった人は、まず右隣りの人に一緒にお茶を共にしますという意味で「ご相伴致します。」次に左隣の人に「お先に頂戴致します。」最後にお茶をたててくださった方に「お点前頂戴いたします。」と挨拶をします。
お互いに挨拶をすることで“心を通じ合わせる”のです。
お茶の後は、お菓子も楽しみました。
最後に先生からのお話がありました。
お茶は、お菓子を食べお茶を飲むだけではなく、掛け軸、花の種類や茶碗の柄などを見て楽しむものであり、「一人ではできない」ことだと。相手のために何をもてなすかなど「相手がいるからこそ楽しめるものなのです」と。
茶道には「和敬清寂」という心があり、心を開き、お互いに尊敬を持ち、見た目も心の中も清らかで、そして落ち着いている心が大切であると教えてくださいました。
講義終了後に、「茶道は一人ではできない。相手がいて、相手のことを想うからこそ成り立つことなんだね。」と話している声が聞こえました。
相手を思いやる心、そしてお互いが感謝することで生まれる“心の交流”が茶道では、大変重要なことだと学ぶことができました。
2日目は以上で終了です。3日目はいよいよ学んだことを、どう発表するかを考え、英訳も行います。楽しみですね!
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