【学び】アフタースクールがオランダへ!〜ありがとうオランダ大作戦!〜
こんにちは。
アフタースクール88号です。
2014年、放課後NPOアフタースクールは世界へ飛び出しました!
正しくは『アフタースクール』が海外進出した訳ではありませんが、
『アフタースクール』のプログラムで学び楽しんだ子どもたち3人と、
日本文化を伝えるために、オランダへ行って参りました!
こんな内容ですので、以下長編ブログとなります。ご了承ください!
このプログラムは流山市の後援を頂いている『流山コソダツ計画』のBIGプロジェクト『ありがとう(ダンクユウェル)オランダ大作戦!』のファイナルミッションでした。
夏休みの4日間、流山とオランダの歴史、日本文化の書道と、今も人気の日本の昔遊び、
けん玉と、折り紙を学んで、オランダの子どもたちにプレゼンテーションをする。
そして一緒に楽しんでオランダの小学生と交流をする、2ヶ月に渡るプロジェクトでした。
10月11日、成田空港に朝、メンバーが集合しました。
みんな少し眠そうだけど、元気に集まれて良かった!
今は交流よりも、飛行機に乗ってオランダへ行く。その事にワクワクしているようです。
これからアムステルダム直行便で12時間の空路へと旅立ちます。
3年生と6年生、12時間の旅は長かった!
初めての長い飛行機の旅にペースを掴めず、子どもたちは疲れ気味。
とにかくオランダの人は背が高い!そして、いろんな外国人がいる!さらに、日本人が居ない!
と、明らかに日本とは異なるオランダの空気感に、またテンションが上がります。
日本を10:30に出て、12時間飛行機に乗ったのに、着いたら同じ日の15:30。
日本ならもういつもはおきていない時間なのに、まだ昼間???
子どもたちは頭では理解できませんが、時差を直感でなんとなく理解します。
ご支援を頂いている方々のはからいで、到着後はホテルで夕食を取る事ができました。
ボリュームの多い料理に早くもノックアウトされそうでしたが、とても美味しかったです。
オランダの料理は・・・と聞きますがこちらはそんなことありませんでした。
到着後2日目は各自、自由行動です。
しっかり休養し、時差や疲れをリセットして万全に翌日の発表を迎えます・・・とも思いましたが、
やっぱりオランダの事を知らなければ、日本の事も伝えられません。
各自思い思いのオランダをしっかり体感してまいりました。
風車、運河、チーズ、木靴などの名物を知るツアー、
サッカー大好き少年は、オランダの超名門クラブ、アヤックスのホームスタジアムの見学ツアー、
美しい街を練り歩いたり、路面電車のトラムやバスに乗って楽しみました。
偶然にも全員が一致して訪れたのはゴッホ美術館でした。
みんな沢山のオランダの文化を一気に吸収しました。
早めにホテルに戻って子どもたちはしっかりと休養をとり、
いよいよ翌日最終日(弾丸ツアーですね)オランダの小学生との交流に臨みます。
小学校までの移動はバスで余裕を持って1時間。その時間をつかって最終確認を行いました。
「台本はあるけれど、とにかく間違っても、この時間を思いっきり楽しもう。」と、
みんなで誓って臨みました。
すると、あれ?渋滞・・・。また、渋滞・・・・(汗)。時間、やばくない・・・(汗汗)???
高速道路が5台の玉突き事故を含むいくつもの交通事故の影響で大渋滞をしています。
オランダの運転手さん
『いやー、こんなことは滅多にないよ。いつもは空いている道なのに。ちょっとルートを替えるよ。』
と対応してくれました。
現地コーディネーターから小学校に連絡を入れてもらい、
子どもたちとは短縮バージョンの緊急打ち合わせです。
『とても残念だけど、書道の体感コーナーをカットしよう。』
子どもたちも切り替えが早く、納得してくれました。
『日本では普通に行く事も、上手く行かなくなるのが海外では良くある事。』
そんなことを身をもって体感する事も、とても大事なことと思います。
結果は30分遅れの到着。到着すると、子どもたちが顔を出して迎え入れてくれました。
急いで準備して、みんなで工夫して、少しでも多くの理解と交流を深める時間をとれるように、
プログラムをぎゅぎゅっとまとめました。
小学校を現地でコーディネートしてくださった方、また、
オランダ育ちの日本人通訳の方をお招きし、プログラムをはじめます。
まずは私の自己紹介を行い、なんで流山とオランダ?という話からはじまります。
オランダの子どもたちはとても真剣に、
また興味をもって話を聞いてくれました。
聞きたい事があるとすぐに手をあげてくれます。
説明が終わるといよいよ、日本代表の子どもたちの登場です。
はっぴや着物を着て来てくれた子どももいました。
着物の事は知っているオランダの子どもも何人かいました。
まずは折り紙のプレゼンです。日本代表のクイズを交えた説明を聞きながら、
オランダの子どもはやはり積極的に質問をします。
色んな折り紙を作って遊んでみると、オランダの子どもたちは『オォー』『ワァーオ』と、
表現豊かにリアクションを取ってくれます。
とくに羽の動く『パタパタづる』はとても反応が良かったです。
次はけん玉の説明です。歴史を説明した後に、実際にやってみせます。
日本代表、なかなか上手に技を決めてくれます!が、
その上手さからオランダの子どもたちにも簡単にできるんじゃないか?
という空気感が流れたところで、
『それでは、折り紙、けん玉を一緒にやってみましょう!』というと、
子どもたちはけん玉に殺到!
そして、折り紙も既にやった事があるようで、上手に箱を作る子、
熱心に鶴の折り方を教わろうとする子と反応が様々でした。
ここからが日本代表の本当のチャレンジ、今回の学びと楽しみです。
興味津々ににこやかに、どんどん迫り来るオランダの子どもたちに、
オランダ語も英語もしゃべれない私たちがどう伝えるか?本当に教えてあげられるのか?
でもそんな事を考えさせてくれないほどに、オランダの子どもたちはどんどん、
笑顔で教えて欲しいとやってきます。
通訳さんも折り紙、けん玉と大忙し。見学していた日本人スタッフ、
保護者の方(ありがとうございます!)も総出で一緒になって交流を楽しみます。
大人も教える事に夢中になって、日本代表たちへのサポートが薄くなって来た頃、
子どもたちが子どもたち同士で交流をはじめていました。
言葉の壁を完全に乗り越えて、オランダの子どもたちは分かりやすい英語で一生懸命話し、
日本の子どもたちはジェスチャーと『OK』、『NO』、
あと日本語で『いいよ』、『うん』、『そうそう』を使って、
しっかりとコミュニケーションを取っていてくれました。
肌身で感じる学びを得ている、そんな事を感じられる感動の瞬間でした。
時間をみるとまだ少し余裕があったので、急遽とりやめた、書道コーナーも急いでつくり、
『友』という字を一緒に書いてみよう!ワークショップを行うことができました。
この字は一文字で「友だち」という意味を持つ、今日はみんなと一緒に楽しめて、
友だちになったという思いで一緒に書きたいと伝えました。
『書いてみたい!』オランダの子どもたちはこちらにも飛びつきます。
できあがった作品は持って帰ってねと伝えました。
さらに書道で、オランダの子どもたちの名前を漢字で書くワークショップも緊急開催されました!!
『ヨリ=寄』『アメリ=雨理』。
日本代表が当て字を書いてあげて、オランダの子どもたちがそれをまねて書く。
オランダの子どもたちは我先にと行列をなして楽しんでいました。
みんなで『書道』に親しんだ後に、最後のビッグプレゼント!
そう、流山のプログラムで参加者全員でかいた書、『絆』のプレゼントです。
広げた瞬間、子どもたちから、先生から、『ワァーオ!』『ビューティフル!』と、
歓声があがりました。
オランダと流山の『絆』が今日生まれた。という事を伝えました。
最後にこの『絆』を囲み、全員で記念撮影を行いました。
さらに追加のプレゼント!
折り紙を沢山と折り方の本、書道セットと、けん玉をプレゼント致しました。
『けん玉を〜』と話した時、沢山の子どもが小さな声で『イエス!』と、
小さくガッツポーズをとっていました。本当に喜んでもらえました。
また、書道のプレゼントを行った時に、また質問があがります。
「漢字を書きたいけれど、どう調べたら良いですか?」との質問です。
『ゴッホの作品に漢字が書かれている物があります。
そちらを見てはいかがでしょうか?』と話していると
『グーグル翻訳で調べれば良いですか?』との質問が!
すごい!と思いながら『それもいいですね。』と答えました。
最後に日本代表から『ダンクユウェル!(ありがとうございました!)』と挨拶をして、
今日のスペシャルプログラムは終了。
あっと言う間の1時間半でした。
みんなで片付けをしていると、オランダの先生が
『子どもたちが(自発的に)お別れの握手を一人一人にしたいと言っている。しても良いか?』
と聞きに来てくれました。
『もちろんです』と答えると、子どもたちは日本代表に嬉しそうに駆け寄って、
日本代表に握手を求め、『ダンクユウェル(ありがとうございました)』『サンキュー』と御礼や、
聞き取れなかったけど何か御礼のメッセージを伝えていました。
とても素晴らしい光景で、日本代表もとても嬉しそうでした。
この日本代表を連れてくる事が出来て、本当に良かったなと思う瞬間でした。
交流を終えたところで急いで空港に向かいます。
帰りのバスの中で振り返りを行いました。
「英語や言葉がでなくても、うんうんとか、やる事で通じた。教える事ができた。」
「みんな楽しそうにけん玉をやっていて面白かった」などなど子どもたちも、
とても充実した時間を過ごせたようでした。
夢中になって教え、一気にくたびれたようでもありました。
が、帰りの車窓からは牛や馬、羊が放牧された農場や、オランダならではの風車や、
広い空、いつまでも続く雲が見え、疲れを癒してくれました。
教育の世界で日本はオランダに三周遅れていると言う声もあります。
この日会った子どもが全てではありませんが、オランダの子どもたちのとにかく学ぼう、
吸収しよう、楽しもう、コミュニケーションをとろう、
伝わらないならこのように言ってみようという気持ち、
行動力は目を見張るものがありました。
今回の日本代表がという事でなく、日本の子どもたちには、
まだまだ足りない事だと思いました。
ただ中には乗れない子どもがやはりいましたが、
その子たちも少しの促しでチャレンジする事ができました。
給食を終えて、休み時間に外に出て来た子どもたち、
がむしゃらにサッカーしているグループがあり、
日本代表もサッカーが得意な子がいたので、
『この子も仲間に入れてくれない?』と少し話しかけたら、
ほぼ全員が『いいよ!』『入れよ!』『もちろんだよ!』と声を上げてくれるこの感覚。
私たちがミッションとしている、子どもたちの自己肯定感、
チャレンジ意欲、コミュニケーション能力の向上の目指すべき姿はここだ。
と思いました。
『おれ、やんなーい』『別にいい』『弱気だから』『ええ〜・・・?』『う〜ん』
日本ではどこに行っても、とても良く聞こえてくる言葉です。
3周差がこういったところに現れているのかもしれません。
とても気持ちのよい子ども、学校、先生と出逢うことができ、
短い時間でしたがとても実りある旅となりました。
子どもたちにも、このオランダの旅が何かのきっかけ、
何かのタネとなってくれたとしたら本当に嬉しく思います。
このプログラムでは本当に沢山の方にお世話になりました。
けん玉の達人、折原輝雄先生は子どもたちへの指導と共に、
交流のアドバイス、けん玉協会にけん玉の寄付の交渉を行ってくださいました。
書道家の白石雪妃先生大きな書の作品のアドバイス、また、
プレゼンテーションの審査員を買って出てくださいました。
二児の母で小学校教諭でありながら、オランダのイエナプラン教育の考え方を広めようと、
活動している川崎さんは、小さな二人のお子さんをお連れになって、審査員をしてくださりました。
流山市の募集を行うにあたり、市、教育委員会、校長、副校長、関係者の方にご協力頂きました。
また学童クラブを運営する、NPO法人の皆様にもお子様へのお声掛けのご協力を頂きました。
プログラムにご参加頂いた方には、当日の運営のお手伝いまで頂いてしまいました。
オランダのコーディネートに池田さん、石田さんにご尽力頂きました。
オランダ大使館のヴァスさんにもご協力を頂きました。
またボランティアスタッフさんにもとても助けられました。
沢山の、色々な立場にいる大人が、自分ができること、
自分の立場で出来る事を少しずつ(時にはめいいっぱい)行い、
子どもたちは素晴らしい機会を得る事ができました。
私たち団体にとっても今回の旅の経験は大きな財産となりました。
また今回のブログで素敵な素敵なお写真をご提供くださいました、戎屋さん。
カメラマンの範疇を超えたプログラムの関わり方をしてくださりありがとうございます。
最後にこのビッグプロジェクトにご尽力、多大なご協力を頂きました、
リクルート大橋様、池田様。三井不動産レジデンシャル様。
子どもたちのために、本当に素晴らしい機会を頂き誠にありがとうございました。
深く感謝申し上げます。
ダンクユウェルオランダ大作戦!大成功で終了致しました!
みなさん、本当にありがとうございました!
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