【音楽】サントリーホールの室内楽演奏会が放課後に。
こんばんは。
アフタースクール5号です。
さてさて本日は、クラシックの聖地である
サントリーホールさんご協力の
室内楽演奏会を行ってまいりました!
普段演奏家の方達はサントリーホールをはじめ、
コンサートホールにてお客さんに対して演奏するのが一般的。
しかし今回、
お客さんではなく演奏家が学校へと出向いて
コンサートを行うというスタイル。
いわゆるアウトリーチというスタイルに
はじめてチャレンジいたしました。
今回こうした企画にご協力いただくのは、
サントリーホールが昨年10月に結成した「室内楽アカデミー」の皆様。
今回は世田谷区の小学校で、
小学1年生から3年生16名を対象に開催していただきました!
本日の先生はピアノとヴァイオリンの2重奏。
ピアノは竹花さん、ヴァイオリンが花田さん。
偶然お二方とも名前に「花」が付きます!
まさに春らしいお名前。
そして本日のプログラムテーマも「春」
早速ヴィヴァルディの「四季」から春、第1楽章を
演奏していただきました。
そこで黒板にある文章を見ると、
「私にとって春の音とは、○○○○です。それは☆☆☆☆の音です。」
「演奏している間に、ぜひ考えておいてくださいね」と、
先生から課題が提示されました!
子どもたちは、曲を聴いている間にこの空欄部分を考えるのです。
こうすることで、”聞いている”ではなく、
子どもたちが”聴く”スタイルになるのです!
それから誰もが知る作曲家ベートーベンの曲。
「春」
「「運命」のイメージがあるベートーベンですが、
こんなやさしい曲も書くんですよ」と先生から。
次に、誰もが知っている日本の名曲、「さくら」をもとに書いた
カバレフスキーの変奏曲「さくら」。
こんな身近に演奏家さんがいて、
一級品の音楽を聴けるとは、贅沢です。
これが室内楽と呼ばれる少人数コンサートの素晴らしさ。
さてさてそれから、みんなでピアノのまわりに集まり、
ピアノという楽器の仕組みを学びます。
ピアノからどうやって音が出ているか、
こんな風に蓋の中をじろじろ見る機会って、
そういえばなかったな、と昔を思い出します。
「ピアノの鍵盤はいくつあるでしょうか?」
さて皆さん分かりますでしょうか?
50くらいかな、なんて思っていたら、女の子が「82!」と回答。
惜しい!正解は88鍵あるのです。
蓋を開けた状態でみんなで中を覗き込み、
一斉に「あーーー!!」と叫ぶと。。。
叫び終わってもしばらく
音が反響して「あーーー!」と声が鳴り止みません。
これはピアノの弦と響板が、
子どもたちの叫びによって振動しているため。
それでは好きな場所で曲を聴いてみましょう♪
すると、椅子に座って聴く子や、ピアノのまわりにいる子、
またこんな風に先生の隣に座って聴く子も。
楽器ってこんな風にできているんだ、
音ってこの場所だとこんな風に聴こえるんだ、と
子どもたちにとっては”音”に対する新たな発見があります。
それからヴァイオリンのお勉強も。
「このヴァイオリン、こんなに小さいのに、
ピアノに負けないくらいの大きな音が出ます。」
花田さんがその謎を解説!
まずヴァイオリンの弓。
さてさて問題です。
ヴァイオリンの弓、こちら何でできているか知ってますか?
こちら実は、馬のしっぽでできているのです。
子どもたちは「えーーーかわいそう」ですって。
私も知りませんでした。。。
それからヴァイオリン本体。
響きの謎はヴァイオリンの構造に隠されているそう。
音がよく響くように、ヴァイオリンに空洞ができており、
中で共鳴する仕組みになっているのです。
最後に、最初に提示した課題をチェック。
ある男の子は、
「私にとって春の音とは、”やさしいかぜのおと”です。
それは”ちょっとさむいかんじ”の音です。」と発表。
どうしても音楽の授業というと、
音楽の鑑賞など受け身なスタイルが多いですよね。
こうしてあるテーマを与えて、
そのテーマに対し感じたこと、考えたことをアウトプットすると、
子どもたちも音楽に対し能動的な姿勢を持つことができるのでは、
としみじみ感じておりました。
最後はクライスラーのシンコペーションという曲で、
さわやかな気分になって本日のプログラムが終了!
今回のアウトリーチは、
クラシックに馴染みのない子に音楽の楽しさを伝えること、
また演奏家さんにとっても自分の演奏を
どうやったら聴いてもらえるのかを考えるきっかけとすること、
2つの目的があります。
「今回の経験によって一生、
音楽に興味がなくなってしまう子がいるかもしれない」
と大変な覚悟で準備してくださったサントリーホールの蓑口さん。
子どもたちにその熱い想いは、確実に伝わっていると思います!
どうしても少し距離を感じてしまうクラシック音楽。
しかし今回のプログラムのように、
・プロの演奏家を間近で見ながら音楽を聴くこと
・楽器の構造や音の性質を、実物を見ながら学ぶこと
によって、”音”をよりリアルに子どもたちに表現することで、
子どもたちもクラシックをずっと身近に
感じられるのだと思いました。
花田さん、竹花さん、
そして蓑口さん、本日はありがとうございました!
来週も3回お世話になります!
引き続きお楽しみに!