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学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果が発表!学童利用児童数は過去最多!

お知らせ

昨日、全国学童保育連絡協議会さまにより、学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果が発表されました。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~Gakudou/pdf/pressrelease20221117.pdf

本結果を受けて、放課後NPOアフタースクール代表 平岩からも今後の状況改善に向けて想いを発信させていただきます。

▼学童保育(放課後児童クラブ)の実施状況調査結果を受けて(放課後NPOアフタースクール代表理事 平岩国泰)
全国学童保育連絡協議会より学童保育(放課後児童クラブ)の今年度の利用状況が発表されました。
調査によると、学童保育の利用者数は全国で134万人と前年に比べて4万人増え、調査開始以来最多の数字となりました。申し込んだけど入れなかった「待機児童」は1.55万人となり、昨年より1,600人ほど増えました。
保育園では待機児童が社会的に強く課題視され、急速に改善に向かいゼロの達成まで見えてきていますが、学童保育はまだまだこれからです。1・2年生における学童保育利用者の割合は児童数全体の約3割、3年生は全体の2割であることを見ても申し込まずに諦めている潜在的な待機児童がまだまだいることも感じます。行政の別資料によると、こうした潜在的な待機児童の数は30-40万人とも言われています。放課後の子どもの居場所が圧倒的に足りないのです。

資料には、学度保育指導員(スタッフ)の労働環境の厳しさも指摘されています。5年前の調査では、指導員の年収が400万円を超えている人はわずか3%しかいません。また約半数が年収150万円未満という状況です。子どもにかかわる仕事は、時に命を預かる重要な仕事です。また以前の同資料によると、小学校低学年が学校で過ごす時間は年間1,200時間なのに対して、放課後や長期休みは年間1,600時間あると指摘されています。学童保育にいる時間が学校よりも長いことを考えても、スタッフの処遇改善は非常に重要な課題であり、持続可能な状況をつくらねばいけないことを強く感じます。

これからの新しい時代においては、決められた問いに従い正解を導く知識だけでなく、課題を自ら設定し他者とコミュニケーションしながら納得解を掴んでいく知恵が必要だと言われます。「学校は知識、放課後は知恵」とも言われます。子どもたちの様々な課題は「学校がなんとかしてくれ」という論調がありますが、学校は多忙を極めこれ以上の負担は難しいので、学校外である放課後がもっと子どもの育ちに貢献することを積極的に評価し、放課後全体の環境向上を果たしていきたいと感じました。来春から始まるこども家庭庁のリーダーシップにも強く期待をいたします。


放課後の居場所は子育て世帯にとってなくてはならない存在となっています。量的な拡大に加えて子どもの視点に立った関わり、居場所環境整備、活動の充実など質的な拡充も不可欠です。私たち放課後NPOアフタースクールも現状の理解促進、改善に向けた働きかけにより一層取り組んでまいります。

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