【聖学院アフタースクール】子どものホンキを生む放課後~チアプログラム~
2025.12.04
アフタースクール放課後には、学校では味わえない挑戦や、仲間とともに夢中になれる時間が広がっています。私たちの聖学院アフタースクールで今、特に注目を集めているのが「チアプログラム」です。
上級生の練習の様子
このプログラムは、毎週1時間の練習に加え、月に一度の土曜練習を組み込み、子どもたちが本格的に取り組める環境を整えています。参加者は1年生から5年生までと幅広く、現在では30名を超える人気プログラムに成長しました。年齢や学年を超えて一つのチームを作り上げる過程は、子どもたちにとって大きな学びの場です。
なぜ、ここまで子どもたちを惹きつけるのでしょうか?その理由は「ホンキになれる場」だということにあります。学校の授業や宿題とは異なり、放課後は自分の意思で選び、続ける時間です。
だからこそ、子どもたちは「やらされる」ではなく「やりたい」から動きます。チアの練習では、笑顔や声の出し方、動きの揃え方など、細部にまでこだわります。最初は恥ずかしそうにしていた子も、仲間と一緒に練習を重ねるうちに、堂々と声を出し、力強くジャンプするようになります。
1年生の練習の様子
さらに、このプログラムの魅力は「発表の場」があることです。アフタースクールの季節イベントや付属中高の文化祭、さらには大会への出場など、観客の前で演技する緊張感と達成感は、日常の練習を「本番に向けた挑戦」に変えます。
コーチの話を聞きながら動きの確認
この挑戦にはそれぞれの立場で支える大人たちがいます。「ご家族」「コーチ」「アフタースクール」が三位一体となり、子どものホンキの挑戦を真ん中に置いて場を創ります。
保護者の方々は、子どもが本気だからこそ全力でサポートしてくれます。上級生の保護者が1年生の保護者に助言する場面もあり、コミュニティとしてのつながりが自然に生まれています。アフタースクールは、普段の様子も含め、今まさに成長途中である小学生のことを理解する立場として、保護者の想いに耳を傾けながら子どもにとって最適なサポートをともに考えています。
本番直前のコーチからのアドバイス
そして、ホンキの場に欠かせないのが「コーチの専門性と熱意」です。
コーチは、単なる指導者ではありません。技術力を高めるための知識と経験を持ち、時には厳しく、時には励ましながら、子どもたちの可能性を引き出します。中高生の部活動に匹敵するレベルで、子どもたちに「本気でやることの意味」を伝えてくれる存在です。その熱意があるからこそ、子どもたちは「もっとできるようになりたい」と努力を重ねます。
アフタースクールは、技術指導ではない側面で子どもへの理解や関わり方を重視し、コーチと連携しながらよりよい指導環境を整えています。
本番の演技の様子
子どもたちは「もっと発表の機会が欲しい!」「きついこともあるけど、おうちで練習を頑張っている」と口にします。自分の努力が結果として見える場は、子どもにとってかけがえのない経験です。私たちは、緊張感の中で頑張る子どもも、自由に過ごす子どもも同様に受け止めながら関わっています。
子どもだけの円陣の様子
放課後にとって、この取り組みは一つのヒントになるのではないでしょうか。これまで「学びの補完」や「安全な居場所」として語られることが多かった放課後ですが、そこに「ホンキになれる挑戦」を組み込むことで、子どもたちの可能性は大きく広がります。
大切なのは、ただ楽しいだけではなく、努力の積み重ねが結果につながる体験を提供すること。そこにこそ、放課後の新しい価値があります。
本番を終えてのコーチとの集合写真
私たちは、これからも子どもたちが「やりたい!」と思える場をつくり続けます。放課後は、未来を育てる時間です。子どものホンキが生まれる瞬間を、もっと増やしていきたい――それが、私たちの願いです。
文・聖学院アフタースクールスタッフ/水橋