【聖心女子学院ジョアニークラブ】子どもたちで、「えらぶ・きめる・つくる」ことを大切にする場
聖心女子学院ジョアニークラブは、今年で開室8年目を迎えます。元気いっぱいの子どもたちが、毎日のびのびと過ごしています。
ジョアニークラブでは、子どもが「えらぶ・きめる・つくる」ことを大事にする場であるために、一年間を通して子ども主体の活動を行っています。今回は、11月までに行ってきた子ども主体の活動の様子をご紹介します。
まず、4月から夏休みまでは、新しいクラスなどの環境に慣れるため、放課後の時間をゆっくり過ごします。学校生活やジョアニークラブでの生活に慣れた夏休みの時期にやってくるのが、ジョアニークラブのビッグイベント、「夏祭り」です。
「夏祭り」を成功させるために必要不可欠なのが、「夏祭りスタッフ」です。これが、年度最初の、子ども主体の活動です。子どもたちが主体となり、射的、金魚すくい、ネイル屋など、お客さんに楽しんでもらえるようなお店づくりを行いました。
「自分で準備したお店で、お客さんが楽しんでくれた!」
「ここを工夫したらもっと上手くいくかも」
夏祭りスタッフでのさまざまな体験が、主体的活動のモチベーションにつながった様子でした。
夏休みが終わると、子ども主体の機会をさらに増やしていきます。10月に行う「ハロウィンカフェスタッフ」では、ジョアニークラブで大人気のイベントを、スタッフがサポートしながら子どもたち主体で行いました。食品を扱うため、2年生以上の募集でしたが、2・3年生の4名がスタッフを担当してくれました。
その中の一人は、夏祭りスタッフにも参加してくれた2年生Aさん。保護者の方からいただいた、嬉しいメッセージをご紹介します。
「娘が、ハロウィンカフェのスタッフを希望しています。夏祭りのネイル屋さんが楽しかったようです。夏休みの経験は本当に貴重でした。娘が自分に自信を得られた印象です」
Aさんは、当初ジョアニーでは静かで、お友だちともあまり遊ばない様子でした。しかし、夏祭りを準備している時期から、お友だちと協力する姿や、自分から活発に提案する姿が見られるようになっていました。そんなAさんは、おやつカフェでも大活躍でした。
メニュー決めから提供の仕方、お部屋の装飾など、みんなが楽しんでくれるような工夫を考えました。ハロウィンカフェは大成功!遊びに来たお友だちは、とても満足した様子です。ハロウィンカフェスタッフの姿を見て、「次はわたしもやってみたい!」と意気込んでいる子もいました。
11月には「お部屋コーディネーター」というイベントを行いました。子どもたちのやりたいことを、ジョアニークラブの個室を自由に使って実現するという、一か月にわたる企画です。初週はお部屋の準備、2・3週目はお部屋の運営、4週目が片付けとお疲れさま会です。
お部屋コーディネーターは、1年生もスタッフとして参加できるため、応募してくれたのは1年生3名、2年生2名の子どもたちでした。
「どんなお部屋にする?」と、みんなで会議。1年生は初めてのスタッフで慣れない部分がありましたが、2年生が上手にフォローしながら話し合いが進んでいきました。
今回は「映画と音楽の部屋」に決定。お部屋に来ると、お友だちがリクエストした音楽や映像が流れている、そんな特別なお部屋をつくっていきます。
「ここにカーペットを敷いて、上履きを脱いで入ってもらおう!」
「映像に集中できるように、窓から光が入らないようにしてみる!」
“どんな工夫をしたらお友だちが楽しんでくれるかな?”と考えて実行しながら、準備が進んでいきました。
ついにお部屋運営の日。1年生のコーディネーターBさんは、人前に出ることが恥ずかしいと言っていました。それでも、勇気を出して、お友だちに声を掛けました。
「今からお部屋をオープンします!今日は、○○を流します。ぜひ来てください!」
Bさんの声掛けと、コーディネーターのみんなが作ったポスターを見て、お友だちがたくさん遊びに来てくれました。
お部屋がオープンしてからも、コーディネーターの子どもたちは、仕事をしっかりこなしてくれました。初めてスタッフを経験した1年生Cさんは、お友だちの靴をきれいに並べています。Cさんの素敵な一面を見た瞬間でした。子どもたちの新しい一面を見つけられるというのも、主体的活動のいいところです。
最後の週は、お片付けとお疲れさま会をしました。お疲れさま会では、良いところだけでなく、次に生かしたい反省点も挙げることで、次の主体的活動に生かすことができます。
コーディネーターの子どもたちは、「またスタッフやりたい!」「次はもっとこうしようかな?」と、次に向けてモチベーションを高めている印象でした。
新しい環境に慣れた夏休みのころから、子ども主体の活動を積み重ねてきました。
子どもたちは、「スタッフやりたい!」「私だったらこうしてみたい」と、活動に対して前向きな様子が見られています。
12月には、クリスマスカフェスタッフに加えて、冬のビッグイベント「クリスマスマーケット」のお店屋さんなど、子ども主体の活動がたくさん待っています!
これからも、主体的活動を通して、子どもたちで「えらぶ・きめる・つくる」ことを大切にする場であり続けたいと思います。
文・聖心女子学院ジョアニークラブ/渡邉