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【寄付者インタビュー】人の想いを社会のために(エージェント・インシュアランス・グループ)

日本の子どもたちの放課後をもっと自由で豊かなものにすることを目指す放課後NPOアフタースクールの活動は、寄付者の皆様や協働パートナー、市民先生など、多くの方々によって支えられています。
この度、放課後NPOアフタースクールを長年寄付で応援してくださっている企業様のひとつ、株式会社エージェント・インシュアランス・グループ 代表取締役 兼 CEO 一戸敏様、及び経営企画部ブランディング室マネージャーの石川美佳様に、広報担当 松野がご支援の背景や想いをお伺いいたしました。

(左から石川様、一戸様、放課後NPO/松野)

社員一人ひとりの想いを社会につなげる

松野:本日はお時間をいただきありがとうございます。早速ですが、なぜ御社が私ども団体をご支援くださったのかを伺わせていただけたらなと思っております。放課後NPOだけではなく、様々な団体へのご寄付も行われていらっしゃるかと思います。寄付支援をはじめたきっかけがあれば教えてください。

一戸様:自分たちで主体的に社会的な活動をする方法も様々な形があると思うのですが、当社では日本全国に社員がおり、全員が一体となって何かを行うのがとても難しくなってきています。グループ全体で80拠点近くある中、「この拠点ではこれをやっているけれど、この拠点ではやっていない」といったことも起こりえますし、公平感や一体感をつくっていくのがなかなか難しいと感じています。

寄付は、僕が決めるというよりも、社員みんなが選ぶことができるので、まず企画したチームメンバーが10〜20団体程度の候補を提示し、そこから社員に投票してもらって上位数団体に決定させていただいた形です。

松野:社員の皆様の意志を大切にされているのですね。

一戸様:当社の女性比率は正社員だけで65%くらいで、小さな子どもを持つメンバーも多くおります。
保育園から始まり、小学校でも子どもを預けて働くにあたって、様々な問題にも直面しますよね。社会全体で解決を目指すことに加え、私たちは会社としてここに投資をすることがとても大事だと捉えています。社員アンケートでも、「少しでも子どもたちが伸び伸びと活躍できる、そういうものに貢献したい」という想いを添えて、寄付先候補の上位に放課後NPOさんが上がってきました。こうした社員アンケートを経て、その年の最終利益の1%を各団体に按分することが取締役会で最終承認されました。僕らが成長していくことで皆様の支援につながることが決まったのです。

松野:本当にありがとうございます。最初にプロジェクトメンバーの皆様が候補団体を選定する際、重視されたポイントや決め手があれば教えてください。

石川様:各団体様がホームページに掲載されている内容から、公平な視点を持って健全な事業活動をされていること、宗教や政治等との関わりがないこと、また財務状況もよく拝見しておりました。一度各団体様にお問い合わせを差し上げ、お話を伺ったりもしたのですが、ビジネスライクな団体様も多かった中で、放課後NPOさんは鈴木さん(対応した広報担当/筆者)のお人柄からか、とてもフレンドリーで親しみのある感じを受けたことも個人的には印象に残りました。

人と付き合うなら長く付き合う方がいい

松野:御社からはご支援開始時点から、継続的なご支援をいただいておりますが、それに関しては理由がございますか?

一戸様:選定の時、時間を割いてみんなで決めましたから、継続しようということははじめから考えていました。当社の本業である保険という商品も、継続してこそ価値があるところがあります。
「人と付き合うなら、長く付き合った方がいいよね」みたいな感覚が僕らには染みついていますね。単発だと見えない部分も多いですし、よりお相手のことを知りたいからこそ長くお付き合いをしたい、これは寄付先のNPOさんだけではなく提携している業者さんなども含めてすべての方に対してですね。

利益を社会に還元する

松野:なるほど。とてもわかりやすいです。続いての質問ですが、御社が行っている社会貢献活動や支援活動に関して、お客様や社員の皆様、株主様など、ステークホルダーからの反響や影響について教えていただけますか?

一戸様:私たちの社会貢献活動について、ご共感をいただくことも、時にご指摘を頂戴することもあります。
株主の皆様の声はとても大切ですが、株式会社として利益を株主様に還元することが大事であると同時に、もっと広義で社会に還元していくことも重要だと捉えています。

石川様:社内においても、当社では企業理念を「10の約束」(エージェントスピリッツ)として掲げ、社内に浸透させるプロジェクト(ハートPJ)があるのですが、会社で行なっている社会的な活動についても社員の理解を広げ、SDGsについてともに考える組織づくりを目指しています。

一戸様:ビジネスの面ではM&A、事業承継を推進しているのですが、事業承継とは結局、サステナビリティというか継続的なものを生み出していくということなので、まだ完璧ではないですが、そのあたりも含めて全社でSDGsに取り組みたいと向き合っています。

松野:皆様のとても大切な想いを託してくださりありがとうございます。私たち放課後NPOの活動について、何かご希望があれば教えてください。

一戸様:僕たちから皆様の活動に対して、こうしてほしいというものはないです。(ちょうど下校時間で賑わってきたアフタースクールの子どもたちを見ながら)こうやって目の前にいる大切な子どもたちをこれからも大切にしてくださればそれだけでいいのです。

もしよろしければ、当社の社員にも皆様の活動についてお伝えいただく機会を作っていただけたら嬉しいなと思います。知識や経験も含め私達の力でできることは限られていると改めて認識したことも様々な分野の団体さんに寄付を始めたきっかけの一つでした。寄付支援も含め会社で行っている社会活動を社員により深く理解してもらえる機会になればと思っています。

松野:大変光栄です。ぜひ実現させてください!

石川様:私たちも社内の打ち合わせでも「支店の周りの地域の子どもたちを招いて金融商品についての勉強会ができたらいいね」なんて話もするのですが、いろんな企業がちょっとずつ子どもとの関わりを広げることで日本の国力を上げていくっていうところまでいけば、本当に最高だなと思いますね。

松野:本当に最高ですね。企業や自治体、私たちNPOなど、みんなで手を取り合い、歩みを共にしながら、社会が変わっていけたらいいなと思います。


この後も日本の子どもたちの現状や活動についてお話が尽きず、ご見学いただいた「アフタースクール」の様子もとてもあたたかいまなざしで見守ってくださいました。
お帰りになられた後も「子どもの未来についてもっと整理して自分たちにできることを考えてみたい」とご連絡をくださったお二方。出会いと関係性を大切にしてくださり、こうして想いを分かち合える機会をいただけましたこと、本当にありがとうございました。一戸代表、石川様、そしてエージェント・インシュアランス・グループの皆様に心からの感謝を申し上げます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

社会全体で子どもの幸せに貢献する未来へ

放課後NPOアフタースクールは、放課後を通じて、社会全体で子どもの幸せ(well-being)に貢献する未来を目指し活動しています。事業活動に加えて近年積極的に取り組んでいるのが、社会全体への啓発活動。
放課後の持つ価値の発信や実態調査報告等を通じた問題提起、各ステークホルダーへの多角的な啓発活動を行い、放課後に対する価値転換を目指しています。また将来的に日本の放課後環境全体が子どもたちやご家族、働くスタッフにとってより豊かなものとなるよう、必要な財源、人材の確保や制度の充実を目指し、行政機関へ働きかけています。

こうした取り組みは、寄付や助成金を活用させていただいております。今後より多くの子どもたちに向けた支援活動や社会への発信を強化していくために、私たちと共に放課後の課題解決や価値創造に向き合ってくださる仲間が必要です。皆様の想いを子どもたちの未来へとつなぎます。放課後NPOアフタースクールへのご支援・応援をどうぞよろしくお願いいたします。

https://npoafterschool.org/support/

文・コミュニケーションデザインチーム 鈴木香里

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