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【学生インターン企画】”雪”でつながるオンラインプログラム

こんにちは!関西チーム学生インターンの木村です。

「子どもたちがワクワクできる時間を増やしていきたい!」という想いからインターン生で企画を立ち上げ、実現することができた”雪”でつながるオンラインプログラム・通称「雪プロ」をご紹介させていただきます。

◇「雪プロ」とは?
日本では積もる程の雪が降る地域は限られています。今年の冬は雪が降るのかな…?と期待していても、一度も降らずに冬が過ぎ去ってしまうことも。雪プロは、そんな雪が降らない地域の子どもたちの「雪を見たい!」という声に応え、雪と共に過ごすことが当たり前の地域の子どもたちとオンラインでつながり、画面を介してお話しながら交流する対話型プログラムです。

◇つながった地域と子どもたち
今回は、神奈川県藤沢市にある湘南学園小学校アフタースクールの子どもたちの「雪を見たい!」という想いに応えました。
神奈川県藤沢市は海が近く、気候が穏やかなため、冬になっても積雪の機会はめったにありません。もし雪が降っても、大きな雪だるまをつくれるほどの積雪は、十数年に一度の地域です。

子どもたちに雪の世界を楽しんでもらうためには、身近に雪がある地域の方にご協力をいただく必要があります。今回は、これまでの放課後NPOのインターン活動で出会った、北海道厚真町教育委員会生涯学習課社会教育グループの斉藤烈さんにご協力を依頼しました。

斉藤さんに「子どもたちがオンラインでも雪を楽しめる機会」と「遠く離れた子どもたち同士が交流できる機会」を創りたいというプログラムの目的と企画内容のご相談をしたところ、二つ返事でプログラムへの協力を快諾してくださいました。こうして、神奈川県湘南学園小学校アフタースクールの子どもたちと、北海道厚真町の子どもたちがオンラインでつながれることになりました。

今回ご協力いただいた斉藤さんのように、学生インターンからの提案にも「子どもたちのためならぜひ!」と向き合ってくれる素敵な方と出会えることも、放課後NPOでインターン活動を行う魅力の一つです!

◇当日の子どもたちの様子
新しいつながりが生まれることへの期待に胸を膨らませながら迎えた当日。さあ、プログラムのスタートです!

厚真町の子どもたちと接続する前に、まずは湘南学園小学校アフタースクールの子どもたちに話しかけると、雪の多い地域とオンラインでつながれることを楽しみにして待ってくれていました!

それもそのはず。この日(3月上旬)の湘南は、気温17度で、ぽかぽか陽気。「こっちはこんなに暖かいのに、雪は残っているの…?」と子どもたちの疑問も膨らむ中、お待ちかねの厚真町と接続開始です。

厚真町の雪は・・・、まだこんなに残っていました!

これでも、厚真町もこの日は普段より気温が高くなっていて、いつもに比べて雪の量は少なかったそうです。

雪景色が広がる厚真町の様子に、湘南の子どもたちの好奇心が高まります。早速「厚真町の子どもたちはどんな遊びをしているの?」と聞いてくれました。

「厚真町の放課後の時間では、そりを引いた馬に乗って遊ぶ時間がある」と斉藤さんや厚真町の子どもたちが教えてくれました。これに湘南の子どもたちは興味津々。そして、実際に馬を見せてくれると子どもたちは大盛り上がり!

馬が紹介された後には、“馬の体重がどれくらいなのか”を当てるクイズが出題されました。少し難度の高い問題にもかかわらず、湘南の子どもたちは一生懸命考え、答えを当てようと奮闘します!
正解は、およそ「1トン(1000キログラム)」。答えを当てることはできなかったけど、想像以上の重さに子どもたちの驚きは最高潮に!

湘南の子どもたちだけでなく、厚真町の子どもたちからも湘南という地域に関する質問が出てきました。「湘南って何があるの?」と聞かれ、湘南は身近に“海”や“電車”があることを伝えるアフタースクールの子どもたち。
厚真町の子どもたちも自分たちとは異なる地域の暮らしや意外な共通点などに触れることで、他地域への興味をもってくれたようでした。

その他にも、子どもたちとの対話から、それぞれの地域で見ることができる”お魚”についての話題や、斉藤さんが得意とするけん玉を披露してもらう時間が生まれ、どちらの地域にも子どもたち自身が好きな魅力がたくさんあることを共有できた時間となりました。

楽しい時間はあっという間に過ぎ去りました。子どもたちは元気よく手を振って、斉藤さんや厚真町の子どもたちとお別れしてくれました。また会えるといいね!

◇プログラム後の感想
湘南の子どもたちが、プログラムの終了間際まで厚真町の子どもたちに話しかけている様子を見ていると、こちらも終えるのが惜しくなってしまいました。
藤沢市と厚真町は、物理的に距離が離れているため、本来子どもたちにとって出会うことは簡単ではありません。しかし、距離に関係なく、人と人、地域と地域をつなげることができるオンラインの強みを生かした「雪プロ」を通して、時間を忘れる程子どもたちが夢中になれる空間を創り出すことができたことを実感しました。

今日のプログラムは一度きりかもしれませんが、この日の時間や出会いが子どもたちの未来に少しでもつながっていけば嬉しく思います。

プログラム後には、厚真町の斉藤さんと湘南学園小学校アフタースクールのスタッフとで、次につなげていくために振り返りも行いました。協力してくださった皆さん、ありがとうございました!

◇エピローグ
私はこの3月で、大学、そしてインターン活動を卒業します。
実は今回、雪プロに参加いただいた湘南学園小学校アフタースクールは、私が初めてスタッフとして子どもたちの現場に関わった場所です。右も左も分からなかった私に、湘南の皆さんは、教育現場や子どもとの関わり方のいろはを教えてくれました。
短い期間でしたが、湘南での濃い経験のおかげで「子どもたちがワクワクできる時間をもっと増やしていきたい」と思うようになりました。その経験が大きな原動力となって、インターン活動を始めた3年前には想像できなかった多くの出会いをつくることができました。

そんな団体を通じて出会えた人やつながりに「恩返しがしたい!」という想いで企画したものが「雪プロ」でした。
この団体でインターン活動を始めるまで、子どもたちが遠い存在だった自分にとって、学校の先生のような立場に限らず、あらゆる人が教育や次世代との関わりをもつことができるのだと、この3年間で実感できました。

雪プロの振り返りでも、斉藤さんから「欧米では『社会人』という言葉がない。なぜなら、子どもや学生は社会をつくっていないのか、そして、学校を卒業したら学ばなくていいのか、という二つの意味が込められているから。これからも、お互いに社会人なんて区切りをつくらず、きむにい(私の愛称)らしく学び続けて欲しい!」と素敵な言葉をいただきました。この言葉も私の背中を後押ししてくれました。

このインターン活動で培うことができた想いを、社会に還元していくことが次の目標です。それが、放課後NPOを通じて出会えた皆さんへの恩返しだと考えています。そんなことを私自身に振り返らせてくれた雪プロでした。

本当に、本当に、ありがとうございました!

プログラム実施場所/神奈川県藤沢市・北海道厚真町
プログラム実施日時/2023年3月上旬
文・関西チーム学生インターン/木村

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