【こころ】米国のスーパースター / NPOと連携した日本初のいじめ防止・対策プログラムを実施!!
こんにちは。
本部スタッフの押塚です。
この3月〜7月に私たちはとても大切な、そしてとても大きなチャレンジをする機会を、
突如遠いアメリカからの相談が舞い込み、頂きました。
それは、米国の伝説的フォークグループ、PP&M(ピーター・ポール・アンド・マリー)の、
ピーター・ヤーロウ氏が、ニューヨークの学習困難校で長年校長を務めた、
マーク・ワイス氏が代表の教育団体と一緒に開発したこころの教育のプログラムを
日本の小学校の授業で初めて実施をし、子どもたちに届けること。
協力してくださる学校、先生を見つけること。でした。
米国では2万5千人以上もの教員が研修を受け、
40万人以上の子どもたちに届けられているこのプログラム。
日本も多くの子どもたちがいじめなどの問題に、こころをいためていると聞いている
ひとりでも多くの子どもたちのこころの助けになるように、
在日米国大使館の協力の下、この感動的なプログラムを日本の子どもたちに届けたい。
そんなご相談でした。
素晴らしいご縁をつないでくださったのは、国際協力NGOピースボートのスタッフで、
洋上のモンテッソーリ保育園「ピースボート子どもの家」をつくった事でも知られる、
小野寺 愛さんでした。
彼女からこのプログラムの日本導入のプロジェクトをご紹介頂き、
このプログラムの素晴らしさを伺いました。
お話を伺ってから1か月で研修会を行い、2か月後にはプログラムを実施する、
とてもタイトなスケジュールでしたが、
『この素晴らしいプログラムを日本の子どもたちにぜひ届けたい!』と多くの協力者、
寛容な先生方のご協力を得て、3校でプログラムを実施する事ができました。
当初私たちを含む周りの大人たちが杞憂していた
『アメリカ式のこころのプログラムは受け入れられないんじゃないか?』
『日本の子どもたちのこころに果たして届くのか?』
『いじめ、こころ、とても繊細な問題に果たしてこのような形で踏みいって良いのか?』
このような事は先生方が真摯にプログラムを進めるにあたり解消され、
そして、ピーターとマークと子どもたちの感動的な出会いをもって、
完全に払拭されました。
各校で感動を呼んだプログラムの一部をスタッフ福岡による下記レポートにてご覧ください。
〜5月28日(木) 湘南学園小学校〜
同校は私どものアフタースクールの運営校でもあり、
当日を迎える前に本プログラムのコーディネーター、小野寺 愛さんが
子どもたちへの事前授業を2回行ないました。
対象は4年生の3クラス、約90名の子どもたち。
ついにピーターとマークに会えて、
二人が登場した瞬間から子どもたちは大興奮でした。
演奏も含め約90分の授業です。
自己紹介のあと、マークが先生方に
「もし今日、子どもたちと会えるのが最後だとしたら、何を伝えたいですか?」
と質問を投げかけました。
思いがけない質問に戸惑いながらも、先生方は一生懸命に
子どもたちへのメッセージを語ってくださり、
その真摯さは子どもたちにもしっかりと伝わっていました。
子どもたちにもいろいろな問いが投げかけられます。
事前授業で考えた、
「自分が他の人に優しくできること」
を実際にやってみた?と聞かれた子どもたちは競って手を挙げ、
「観たいテレビがあったけど弟にゆずってあげた」
「友だちの宿題のわからないところを一緒に考えた」
などと口々に報告してくれました。
マークとピーターから
「すごいね!」
「君はとても優しい子だね!」
とほめてもらうと、
ちょっと恥ずかしがりながらも誇らしげ。
「周りの人たちを温かい気持ちにさせるようなことが、自分にもたくさんできる」
という確かな手ごたえを感じたようです。
事前授業では強がって心の内を語りたがらない子もいました。
しかし、回数を重ねたことで子どもたちにも深く響くものがあったのか、
この日はとても率直に自分の強さと弱さを見つめた
発言が続き、先生方やスタッフにとっても嬉しい驚きでした。
ピーターの演奏のお返しに、子どもたちから合唱をプレゼントする素敵なサプライズも。
そして授業の後は子どもたちと一緒に昼食を取り、1年生のクラスにも少しだけお邪魔しました。
(ここでも大歓迎!)
温かな雰囲気に満たされたこの日のようすは、
NHK「首都圏ネットワーク」と毎日新聞にも取材いただきました。
本プログラム実施には本当に沢山の方にご協力を頂きました。
前例のないことにチャレンジしてくださった本木小学校、愛和小学校、湘南学園小学校の先生方。
本当にありがとうございました。
この学びを広めるために、何か自分にできる事をしたい!と言ってくださり、
研修会に熱心にご参加くださった皆様。
皆様の熱意を持ったご参加もあり、このプロジェクトはスタートをする事ができました。
本当にありがとうございました。
活動そのものをご支援くださったアメリカ大使館、会場協力をしてくださった日本財団の
大きなバックアップもなければそもそも実現しませんでした(報告会でもお世話になります)。
そしてこのプログラムを日本の子どもたちに届けるために翻訳をしてくださった小川さん、
私どもには不慣れな海外とのやりとりを積極的にすすめてくださり、通訳の立場を超え
子どもたちに対するゲストティーチャーにまで一人何役も担ってくださった小野寺さん、
そして子どもたちと先生方、スタッフにも大きな感動と喜びをを与えてくださった、
ピーターさんとマークさん。
本当に沢山のものを残してくださいました。大変エキサイティングな数日間でした。
本当に本当にありがとうございます!
私たちもアメリカの大先輩から社会が生み出している子どもたちのこころの問題について、
世界が抱える問題について深く熱くお話頂いた事、決して忘れません。
私たちも沢山の子どもたちにこれから、沢山の学びと感動を与えられるよう、
先輩たちを見習って頑張って参りたいと思います!
本プログラムは2016年度も日本の子どもたちに届けられるよう、
現在マークさんが準備を進めております。
また皆様にご案内できる日が来る事を心待ちにしております!!