「放課後子ども総合プラン」勉強会開催
11月6日(木)に私どものNPO主催で、「放課後子ども総合プラン」の勉強会を行いました。
当日は、主に自治体の放課後政策ご担当者様を対象に、30以上の自治体・50名の参加者がいらっしゃいました。
勉強会の内容は以下の通りです。
1. 学校支援地域本部との連携について:20分
~特定非営利活動法人スクール・アドバイス・ネットワーク
生重幸恵理事長
(内容)
- 地域や企業が学校で子ども達に一緒に活動を活動することが重要
→親や先生だけが子どもと関わるのではなく、様々な大人が子どもと繋がることが出来る
→農業体験や地域を巻き込んだイベント(ハロウィンなど)を実施することで、子どものチカラで大人も輝く
2.学校施設活用および体験活動について:15分
~特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール 平岩国泰
(内容)
- 「子どものやりたいことを叶える団体」「社会で子どもを育てる」
→ TVゲームよりも楽しく、学習塾よりも学べるアフタースクール作りを目指す
- 現状の課題は大きく分けて3点
- 場所…余裕教室がないという学校に対しては、あるかないかで考えるのではなく、「いかに空間を作り出すか」を考える
- 責任の所在…学校で起きたことだが、放課後の時間で起きた事故等の責任は放課後の運営団体の責任、責任のとれる団体に任せることが必要
- 質…学童としての質をしっかりと担保するために人や資金集めが重要(課題と解決については私たちのHPにも掲載されています)
https://npoafterschool.org/afterschool/problem/
3.実践事例「横浜市放課後キッズクラブ」:20分
~横浜市こども青少年局青少年部放課後児童育成課 齋藤紀子課長
(内容)
- 「放課後児童クラブ」「キッズクラブ」「はまっ子ふれあいスクール」の違いについて
- 未就学児の増加に伴う、留守家庭児童の充実化について
- 今後の課題:「地域の連携」
→地域のスタッフの雇用拡大
- 学校にお願いしたいこと
- 子ども達が楽しく過ごせるような場所の確保
- 緊急/防災対策の対応
- 配慮ある子ども達に関する御協力
4.放課後子ども総合プラン政策および補助金等の考え方について:25分
~文部科学省生涯学習政策局社会教育課 水畑順作企画官
(内容)
- 現政権での放課後政策について
- コーディネーターの大切さについて
→放課後子供教室/学習支援地域本部/土曜日の教育支援、どの分野においてもコーディネーターが必要
→放課後児童健全育成事業、放課後子供教室、学校支援地域本部などの各事業をまとめると、相応の資金になり得る
- 地域の方の協力
→「一緒に子ども達の放課後について考えてみませんか」というような意見交換会を開き、地域の声として学校関係者に提言する
5.質疑応答・ディスカッション:30分
質疑応答では、各自治体の思いや課題を伺うことが出来ました。
例えば…
- S市:「賃金水準も低く、質の高い人選に苦労しています」
→一つの事業を依頼せずに複数の事業を横断的に依頼すれば、水準はあがるはず。意見交換会を実施し、来場者の中から意識の高い人に声をかけるというのも策。
- A市:「校長が変わるタイミングで、方針がかわることもよくある。安定的に子ども達へ教室を確保することが難しいです」
→私たちの市では学校の中で学童を行う、ということが基本。学校としては万が一のことがあった際の責任が不明瞭であったり、「ここは私のテリトリーだから部外者は入ってこないで!」という意識があったりするのでは。
すべて学校長の責任ではない、ということを辛抱強く説いていく必要がある。
- O市:「障がい児が増えて来ている学校が多く、『学童の部屋はいらないから、障がい児の部屋にしよう』とどんどん外へ追いやられています。学校へ「放課後の時間の大切さ」を何度伝えても聞いてもらえません。」
→行政からお願いしても聞いてもらえない学校はたくさんある。
意見交換会や勉強会を開いて、「市民の声」として学校へ対話の場を設けてみてはどうか。対立するのではなく、協働していき、参画するというステップが大切。
全体を通して、下記の3つの課題がありました。
・活動の担い手の問題(ヒト)
・学校活用の問題 (モノ)
・賃金、資金の問題 (カネ)
まだまだ各地で課題も多いようですが、横浜市のような先進事例に習い、ぜひ多くの自治体で放課後が活性化していくことを願います。
勉強会を実施した後、アンケートに御協力いただきました。
アンケートを拝見するとほぼ全員の方に満足いただいた勉強会となった様です。
「第2回をぜひ開催してほしい」
「他の自治体の方ともっと意見交換したい」
とのお言葉も頂戴致しましたので、
第2回はディスカッション中心に開催が出来ればと考えております。
我々アフタースクールとしても非常に貴重なお時間となりました。
是非、第2回、3回と続いていく勉強会としたいです。
ご興味をもっていただける自治体様などありましたら、
ぜひお気軽にお声かけください。
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特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクール
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当日、お足下が悪い中ご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました!
これからも頑張ります!!