【学び】模擬裁判②
みなさま、アフタースクール2号です。
今回は2/18(土)に続く模擬裁判第2弾。
前回は「窓ガラスを割ったのは誰だ?」を題材にみんなで
裁判に臨みました。
今回も現役の岡田弁護士と村林弁護士にご協力いただきました。
今回は3-6年生に絞り、さらに高度な題材に臨んでもらいました。
題して「たろう君はWiiを盗んだのか?」。
放課後NPOと弁護士のお二方で練りに練った今回のケース。
さて、どんな判決が出るのか。
まずは今回のケース説明。
「はなこさんのWiiが旅行中に盗まれた!」
はなこさんの友人、たろう君がはなこさんの家から夜、出てくる姿を
目撃されていた!現場にはたろう君の髪の毛も。しかもたろう君は
日頃からWiiを欲しがっていた・・・
子どもたちは、今日は弁護人役か、検察官役か、はたまた裁判官役か、
思いをめぐらせながら聞き入ります。
早速メモを取っている子も。
そして前回も流しましたが、現役の裁判官と検察官からの貴重なビデオレター。
復習の意味でもう一度見てもらいました。
大人が聞いていても大変ためになる内容です。
2号が聞いていて、改めて印象に残ったのは、
【裁判官】
・我々も神様ではない。無実の人を刑務所に入れたり死刑にしたりしないよう
一生懸命やっている。
・大切な仕事のひとつに、裁判自体をスムーズに進行させるよう、弁護人や
検察官に意見を促す。
【検察官】
・我々は被害者のためにがんばっている。
・真犯人でない人を捕まえるのはやってはいけないこと。
・被害者に「ありがとうございました」と言葉をかけてもらうことが嬉しい。
【弁護人】
・捕まってしまって疑われている、孤独な被告人の唯一の味方である。
・苦労して裁判官に意見や事実を伝えたことが、被告人の疑いを晴らすこと
につながるとやってて良かったと思う。
こういう話を聞くと、それぞれがとても大切な役割を果たし、そして皆さんたくさん
勉強をして、真剣に真摯に仕事をされていることがよく伝わってきます。
さて、この話を踏まえ、各役割を確認から子どもたちはそれぞれ
やりたい役回りに分かれ、作戦会議です。
真剣、かつ前回より成長しています。
ちなみに、今回はより雰囲気を出すため、弁護人と検察官にホンモノを
模ったバッヂを(こちら大変好評!)、
そして裁判官にはマントを(こちら大変不評・・・)用意しました。
バッヂ作成のご協力、イシカワアイさん、誠にありがとうございます!
*イシカワアイさんHPはコチラ!http://udu.main.jp/profile/profile.html
さて、いよいよ開廷です!
今回も目撃者ケン(2号でした)、被告人たろう(村林さん)が登場。
今回はかなり整理された質問が飛びます。
ポイントとなったのは、
・目撃者はたろう君をちゃんと見たのか?目が悪かった?
・はなこ家の鍵は、ポストに入っていた。たろう君はそれを知っていた!
・たろう君はお年玉でWiiを買った。
・たろう君はWiiを買った場所を覚えていない。
・Wiiが盗まれた日見ていたと言っているテレビの内容を、たろう君は覚えていない。
などなど。
そして今回子どもたちの心境の変化を知るため、節目で目をつぶり挙手して
もらったところ、
<裁判前(ケース説明後)>
検察官4/4、弁護人0/4、裁判官1/5が有罪と考えていた
<目撃者証言後>
検察官2/4、弁護人0/4、裁判官0/5が有罪と考えていた
(目撃者ケンがコンタクトをしていない状態で目撃したことが発覚!)
となりました。
しかし!
無罪に傾いていた雰囲気が、被告人たろう君への質問で流れが一変。
「散歩中にWiiを買ったと言っているが、3万もの大金をもっていた」
「買ったときの領収書はない」
「テレビを見ていたと言っていたのに内容を覚えていない」
などのあいまいな証言が飛び出し、裁判官たちを混乱へと導きます。
最後に検察官・弁護人それぞれのアピールタイムが入ったあと、
裁判官たちの審議。法廷がざわめきます。
そして判決。緊張が走ります。
結果は・・・
「無罪!」
喜ぶ弁護人側。
とは言え、検察側もよく追い込みました。
決め手はやはり目撃者の目の悪さ(コンタクトしていなかった点)。
「Wiiの指紋を調べるべきだった」などと警察の不備を指摘する鋭い意見も。
前回の「疑わしきは罰せず」という大前提、そしてビデオメッセージでも
裁判官が言っていた「無罪の人を有罪にしては決してならない」という
ことをみんなよーく覚えていました。
この2回の模擬裁判を通じて、我々は、
・自分の意見を持つこと
・人の意見を聞くこと
・その上でみんなで納得する解を見つけること
が大切だというメッセージを伝えたかったのです。
これはみんなが大人になって必ず必要になることでもあるのです。
今回、現役で活躍する弁護士の方にご協力いただくことで、
より説得力を持って子どもたちに伝えることができたかな、と思います。
岡田・村林両弁護士、本当にありがとうございました。
また模擬裁判、やりたいと思います!