【赤坂・青山子ども中高生共育事業】シンガポール大使館で アジアの先進国シンガポールの環境のひみつを学ぼう!
こんにちは、アフタースクール10号です。
夏だということを忘れるほどの涼しさが続いた後、再び暑さが戻ってきましたね。
みなさん体調崩されていませんでしょうか。
今回はアフタースクールの人気プログラム“国際シリーズ”第3弾「シンガポール大使館で アジアの先進国シンガポールの環境のひみつを学ぼう!」のレポートをお届けします。
先生はシンガポール大使館に勤めていらっしゃる塩見様です。笑顔が素敵な方で、前に立つだけで雰囲気が明るくなります。
実は今回は事前に子どもたちに、シンガポールについて調べるという宿題を出していました。
机の上に出してもらったところ、みんなしっかり調べていて感心しました。
プログラムを始める前にシンガポールへ渡航したことがあるか聞いてみたところ…
6人もいました。そしてなんと4回以上行ったことのある子が4人も!
シンガポールにはどのような魅力があるのでしょう、ますます知りたくなってきました!
まず最初に地図でシンガポールの位置を確認した後、大使館で用意してくださった映像でシンガポールについて学びました。
多様な食文化や動植物、治安の良さ、交通手段、公用語など詳しく説明され、みんな一生懸命メモをとっていました。
観終わった後に「初めて知ったことが多い」という声が聞こえました。
映像の後は、塩見様にお話を伺いながら学びを深めました。
映像にもあったよう食文化が非常に豊かですが、特にメジャーなものはチキンライス、 ラクサ(ラーメンのようなもの)、サテー(串焼きの肉)だそうです。
屋台が多く、安くて美味しいものが食べられるので、3食外食という家庭も多いそう
そのため料理が苦手な女性が多いらしいのですが、付き添いのお母様からは住みたいわ、という声が聞こえてきました。
朝から家族分の食事を作っていたのが、外で安くしかも美味しいものが食べられるようになったらそれは嬉しいですよね。
言葉についても学びました。シンガポールの公用語はマレー語で、国家もこの言葉です。
それ以外にビジネスなどで使われる行政語は英語です。そしてシンガポールは多民族国家なので、その他に中国語やタミール語も話されています。
学校教育でマレー語や英語の他に出身国の言葉も学ぶそうです。
次に子どもたちが調べてきたものを確認しながら、人口や面積などの情報を学んでいきました。
シンガポールは世界第2位の人口密度で、例えると東京に住む人を琵琶湖に集めたほどだそうです。様々な民族の人が密集して生活しているのですね。
そして、首都のシンガポールは“ライオンの街”という意味だそうです。あの有名なマーライオンは、そのライオンと魚がモチーフになっていますよね。ちなみに魚というのは海洋国家の象徴として用いられています。
随分シンガポールのことが分かってきました!
ここから環境クイズのスタートです。最初に観た映像で、シンガポールは治安が良く街も非常に綺麗だという情報がありました。
そのひみつを探っていきましょう。
みなさまも一緒にお考えください。
【環境クイズ1】
シンガポールでやってはいけないことは次のうちどれでしょう?(複数回答可)
・ゴミやたばこのポイ捨て
・唾をはく
・バスや電車で食べ物を食べる、飲む
・タクシーでシートベルトを着けない(全座席)
・トイレの後に水を流さない
正解:全部!
最初から少しひっかけ問題でしたね。乗り物内での飲食やシートベルトに関しては大丈夫だと考える子が多かったようです。それもいけないの?!という反応が多かったです。
シンガポールは様々な民族の人が国に入ってきたときに町が汚くなったという過去があるのです。そこで、最初は公務員の方などで綺麗にする取り組みをし、マナーを徹底することで現在のような非常に美しい街並みが戻ってきたのだそうです。
【環境クイズ2】
NEWater(ニューウォーター)とは何でしょう?
1.シンガポールの飲み物
2.排水や下水を飲み水にする仕組み
3.シンガポールの水の名前
正解:2
名前から3だと思っていた子が1番多かったですが、正解は2の仕組みの名前です。
シンガポールは水の90%ほどマレーシアから輸入しているのですが、徐々に値段が上昇しているそうです。そこで自分たちで水を手に入れられるようにとこのような仕組みが開発されたのです。
排水や下水が飲めるようになるとは画期的な技術ですね。
【環境クイズ3】
車に乗る人や車の数を減らすためにやっていることは何でしょう?(複数回答可)
1.50歳以上の人には免許を渡さない
2.車が混むときはお金をとる
3.土日や休みの日しか乗れない車がある
正解:2・3
これは3に手を挙げる子が多かったです。みんな鋭いですね。
どちらも日本では聞きなれない制度なので驚いている様子が見受けられました。
2の制度は1975年から取り入れられているそうです。また3のような車は税金が安いというメリットがあり、人々に利用を促しているようです。週末しか車を使わない人は日本にも多いので、そのような人にとっては良い制度ですね。
【環境クイズ4】ラスト問題です!
今、シンガポールにはどれくらい緑があるでしょう?
1.国の16%
2.国の25%
3.国の30%
4.国の50%
正解:4
この答えに「え?!」と思わず叫んでしまう子もいました。3という回答が多かったのですが、正解は国の50%が緑というものでした。
現在は緑豊かな国ですが、独立当初はほとんど緑がない状態だったそうです。今ではその緑の多さからガーデンシティと言われています。
シンガポールの美しい環境のひみつが分かりましたね。日本と大きく異なることもあり、目から鱗の情報もたくさんありました。
良い機会なので、大使館のある港区の取り組みも勉強しました。港区の環境美化には力をいれている地域です。
例えば、綺麗な水を増やすために緑を増やす取り組みをしています。校庭を芝生にするということも行われています。
また清掃活動をおこなったり、ポイ捨て禁止ブロックを歩道に埋め込んだりしていて、たばこに関しても港区独自のルールがあります。
自分たちが住む環境をより良くしていこうという取り組みは、国や環境を問わず行われているのですね。
ここで、もう一方先生の登場です。お忙しい中、ネルソン一等書記官が駆けつけてくださいました。
登場して早速、子どもたちから次々とでる質問に答えていただきました。
そしてお待ちかね、大使館探検の時間です!
ネルソン一等書記官に解説していただきながら領事サービスを行う部屋や、交流会などが行われるダイニングルームを案内していただきました。
誰でもいつでも入れるわけではないという特別な場所なので、子どもたちは少し緊張気味に見て回っていました。
どの部屋も日本を意識した造りとなっていて、落ち着いた心和む空間がつくられているように感じました。
最後にネルソン一等書記官からシンガポールのガイドブックや文房具などがはいったプレゼントをいただき、みんな大喜びでした。
以前と比べると海外旅行が盛んになってきましたが、ただその場所に行くのと知識を深めてから行くのとでは、楽しみ方も気づきも大きく変わってくると思います。
今回はシンガポールの方に直接話を聞き、国について知ることができました。是非これを知識だけで終わらせるのではなく、実際に現地に行き、さらに多くのことを体感してほしいと思いました。
ネルソン一等書記官、塩見様、お忙しい中プログラムにご尽力くださりありがとうございました。