【学び】子ども裁判、開廷。
こんばんは。
アフタースクール5号です。
こちらは中野区にある新渡戸文化小学校。
こちらの小学校では、
4月から新渡戸文化アフタースクールを立ち上げ、
放課後NPOがそのプログラム運営を任されています。
http://www.nitobebunka.ac.jp/afterschool/as_index.php
ここで先週、弁護士さんによる
裁判プログラムを実施いたしました!
先生になってくださったのは、
弁護士の岡田氏と佐藤氏。
実際に有罪にも無罪にもなりうるテーマを設定し、
子どもたちが裁判官、弁護士、検察官に分かれ、
それぞれ議論を闘わせます。
実際に子どもたちが裁判に登場します。
はなこさんという女の子が旅行に行っている間、
彼女のWiiが盗まれてしまうのです。
まさにWiiが盗まれたその時間に、
現場をたまたまある男(けんくん)が見ていたのです。
そうした経緯で、
はなこさんと仲の良かったたろうくんが犯人に疑われてしまい。。。
さてさて、裁判はどうなることやら。。。
早速裁判が開廷!
まずは目撃者のけんくんが登場し、
検察官から質問が飛びます。
「事件当日、あなたは何を見たのですか?」
→「たろうくんに似た男が袋を持っていたのを見ました。」
「現場を見たのは何時頃でしたか?」
→「夜の8時頃だったと思います。」
「なんで現場を見たのですか?」
→「たまたまお風呂上りに外を見ました。」
裁判官はもちろん、
たろうくんが犯人であることを証明しなくてはなりません。
次に、対する弁護士から質問が。
弁護士は反対に、
たろうくんを守らなくてはなりません。
裁判官からも質問が。
「どうしてたろうくんだと思ったのですか?」
→「なんとなく似ていると思ったからです。」
「その男が手に持っていたのは本当にWiiでしたか?」
→「なんだか袋に入っていたのであまりよくわかりません。」
質問によって
たろうくんを守る情報を集めるのは非常に難しい。。。
そうこうしているうちに、
今度は被疑者であるたろうくんの尋問タイム。
裁判官からも質問が。
「事件当日、あなたはどこにいましたか?」
→「家でテレビを見ていました。」
「誰かそれを証明できる人はいますか?」
→「一人で見ていたので誰もいません。」
「どうやってWiiを盗んだんですか?」
→「いや、盗んでません!」
率直(?)すぎる質問が裁判官から。
どうやらたろうくんを犯人だと疑っているようですが、
「裁判官は平等でなくてはなりません!」と岡田氏。
すると今後は弁護士から質問。
「たろうくんはWiiは持っているんですか?」
→「はい、持っています。買いました。」
「Wiiはいつ買ったんですか?」
→「年始にお年玉で買いました。」
「それでは家にはWiiの箱はありますか?」
→「あります。」
プログラム内容も、
有罪にも無罪にもなりうるように、
それぞれに有用な情報がいくつか隠されています。
最後は裁判官が集まって議論。
そして・・・
「決まりました!たろうくんは・・・」
「有罪です!」
「やったーーーー!」(検察官)
「えーーーーー!」(弁護士)
「たろうくんに似た男が怪しい袋を持って、
あわてて逃げていたことから、
犯人はたろうくんと考えます!
よって、たろうくんは有罪です!」
勝った検察官は嬉しそう。
敗れた弁護士側は悔しそうな様子。
そうして最後に先生からメッセージ。
「みなさんが普段学校で
勉強しているのは、正解を問う問題です。
しかし大人になって世の中に出てみると、
正解がないことがたくさんあります。
そんな時は自分たちで考えて、
納得した方向こそが答えなんですよ」
正解だけを追い求める子ではなく、
考えるプロセスを大切にしてほしい、
そんなことを改めて感じるとともに、
それは小学生に限らず全ての人に共通する
たった一つの正解なのかもしれません。
岡田先生、佐藤先生、ありがとうございました!