【文化】もう恐くなんてない-hold fears in your hand-
こんばんは。
5号です。
本日は、
エッセリー二ジャパンと放課後NPOアフタースクールの
共同開催プログラムをレポートいたします。
今回は、
イタリア人女性アーティストが、
世界的に有名なイタリア児童教育研究機関
レッジョ・チルドレンと考案したワークショップを
日本の幼稚園児に向けて開催してくださいました!
子どもの頃、
誰もが抱いていた”恐怖”の2文字。
ある子にとってそれは暗闇であったり、
おばけであったり、
はたまた先生であったり。
誰もが持っていた、また現在も持っている感情。
今回は人形を作ることで、
その恐怖を克服してしまおうというプログラム。
先生は、
ヨーロッパの現代アート作品『エッセリー二』の作者、
Simona Constanzo(シモーナ・コスタンツォ)氏。
内容は、
「もう恐くなんてない-hold fears in your hand-」
というタイトルのもと、
2回構成になっております。
第1回で
各自”恐いもの”の絵を描いてもらい、
第2回で
お母さんと一緒にその”恐い”を
ぬいぐるみにしてしまいます。
まずはシモーナ先生が、
自分の”恐い”を表現した数々の人形が登場!
エッセリー二ジャパンの吉田さんに
シモーナさんのイタリア語を通訳していただきます!
こちらは、
おばけがこわかったので作ったぬいぐるみ。
こちらは、
犬がこわかったので作ったぬいぐるみ。
子どもたちもいろんな種類のぬいぐるみに、
にこっとした笑顔を浮かべます♪
「うわー!」「かわいいー♪」と
みんなぬいぐるみに触りたい放題。
ぬいぐるみというのは、
子ども時代に大半の子が触れる最もポピュラーなもの。
子どもたちを惹き付けるぬいぐるみの魅力♪
その他、幼稚園の先生が恐かったから作ったぬいぐるみ。
お留守番の時が恐かったから作ったものなど様々。
こちらはお友だちと話すことがこわかったので
作ったぬいぐるみだそう。
「犬」とか「人」など、
実際にあるものに限らず、何でもよいそうです。
では早速先生のを参考に
恐いものの絵を描いてみましょう♪
といっても子どもたちはなんだかよく分からない様子・・・
そこでシモーナ先生が
「どんなものが恐い?おばけ?」と
優しく子どもたちに問いかけます。
んーと何を描こうか悩み中。。。
先生は自分で絵を描いてみせて、
「それじゃあ恐いものでもなんでもいいので
自由に描いてみて」と提案。
するとみんな、
次々に絵を描き始めます。
こちらはお友達が何を描くのか気になっている様子♪
子どもたちは描き始めたらとまりません。
ノンストップで描いた作品はこちら。
ずらりと並ぶ様々なキャラクター。
恐いものを描いた子から、好きなものを描いた子まで様々。
♡。
さかな。
恐いものを描くのが基本ですが、
好きなものでもなんでもよし。
「子どもたちが描くものには意味がある」と先生は言います。
最後は覚えたてのイタリア語「チャオ!」で終了。
終了後、
次の日のために一生懸命、
子どもたちの絵の型紙を先生方が作ってくださってます。
シモーナ先生のお友達であるジョバンナさんも
一生懸命手伝ってくださいました!
ありがとうございます!
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2日目[E:shine]
本日は前回子どもたちが描いた作品を、
お母さんが古着を縫ってそれをぬいぐるみにしてしまいます。
2時間縫う時間をとってありますが、
結構時間がかかるため、
来たご家庭からどんどん始めてしまいます。
各ご家庭から持参した古着を、
前回先生が作ってくださった型紙を使って、
一生懸命縫うお母様方。
横でお手伝いする子どもたち。
お手伝いに飽きた子たちは、
部屋の隅っこで電車にテントに元気にはしゃいでおります♪
一言で”縫う”といっても、
そう簡単に完成するわけではありません。
シモーナ先生もサポートに加わります。
できたらこちらの綿を詰めて・・・笑
あと少し!!
最後は各自拾って来た石(ハート)を入れて、
そしてぬいぐるみが完成します!!!
こちらの作品は、
たぶん暗闇を
「夜寝るときの暗い部屋」を
克服するためにできたぬいぐるみ。
お絵かきをしたときから、
無意識にですが明るい色を選んでます。
暗い部屋を明るく照らしてくれる「お友だち」を作ったんだと思うと
シモーナ先生は分析しておりました。
こっちはさかな♪
その他ずらりと並ぶぬいぐるみの数々。
それぞれ非常に個性的なものが並びました♪
完成したらぬいぐるみと記念撮影♪
みんな嬉しそうな表情を浮かべます♪
最後は全員で記念撮影。
元気に走り回る子どもたちと、
子どものために一生懸命ぬいぐるみを縫うお母様。
素敵な愛のカタチがそこにはありました。
「大切なことは”恐い”というイメージを、
ぬいぐるみというカタチあるものに表し、
それを実際に持ち続けること。
そのことに意味がある」とシモーナ先生はおっしゃっておりました。
また、
「たとえ”恐い”ものをぬいぐるみにするのでなくても、
子どもたちが描いた絵には何かしらの意味がある。
それをぬいぐるみというカタチあるものにして
持ち続けることが大切」だと教えてくれました。
カタチにならない”恐い”という感情を、
誰もが大好きなぬいぐるみというカタチにし、
それを反対に愛してしまうことで
”恐い”という感情を克服してしまう。
完成したぬいぐるみを抱え、
満面の笑みで帰っていく子どもたちを見て、
それは幼児教育に熱心なイタリアだからこそ生まれた、
本当にmolto bene(モルトベーネ=素晴らしい)発想だと
改めて感じました。
また、
親が子どものために一生懸命何かをすること。
そのこと自体にも、
親子間の愛情を深める仕掛けが含まれているそうです。
日本のおまんじゅうが大好きなシモーナ先生!
そしてエッセリー二ジャパンの吉田さん!
シモーナ先生のお友達のジョバンナさん!
素敵な機会を本当にありがとうございました!